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  • 認知症に関する正しい知識や対応方法を1人でも多くの人に。アウトプット力重視した人材養成で 介護職の存在が地域の安心につながる社会に。

DREAM INTERVIEW

各界リーダーへの夢インタビュー

渡辺 哲弘
きらめき介護塾代表取締役 一般社団法人きらめき認知症トレーナー協会代表理事

認知症に関する正しい知識や対応方法を1人でも多くの人に
アウトプット力重視した人材養成で 介護職の存在が地域の安心につながる社会に

あなたのお仕事について具体的に教えてください。

2013年より、認知症に関する専門的な知識やケア手法を学ぶ人材養成講座「きらめき介護塾」を主宰しています。単に自分自身が認知症について一方的に学ぶのではなく、学んだことをその日から他の人に伝え、広めることができる「アウトプット力」の育成に力を入れているのが特徴です。こうした介護人材養成講座は日本では唯一と自負しています。

現在、30分間の紙芝居を使って認知症の基本的な知識などを人に伝えることができる資格「シスター」は約1600人が、プロジェクターを使った90分間のセミナーを行える上級資格の「トレーナー」は約240人が取得しています。受講するのは現在介護現場で働いている職員が主でしたが、最近は一般の方も増えています。

この仕事を始めたきっかけを教えてください。

20年間介護の現場で働いていましたが、認知症介護指導者の資格を取ったことをきっかけに、介護職員と二足の草鞋で認知症に関するセミナーの講師をするようになりました。ある日、福岡県でセミナーを聞きに来ていた老婦人から「娘が和歌山県に住んでいるが、認知症の義父の介護に大変苦しんでいる。今日のセミナーの内容を是非娘に聞かせてあげたかった」と言われました。しかし私の身体は一つしかありませんし、その娘さんのためだけに和歌山県に行くわけにもいきません。そのときに「自分が全国を巡って伝えるのではなく、自分と同じ話ができる人を養成した方が、より多くの人に、より速く認知症に関する正しい知識と適切な対応方法を伝えられるだろう」と考えました。

セミナー講師の立場からすれば「自分と同じ話ができる人間が大勢いる」ことは自分の優位性を損ねることにもなりますので本来ならばタブーの考え方です。しかし私が重視していたのは「認知症に関する基本的な知識を伝える」ことでした。この場合は全国の小学校の先生が同じ教科書を使って授業をしているのと同じで、教える側の個人的なメソッドや考え方よりも、正しい教科書とそれを適切に使える人の存在が重要になります。

あなたの強みは何ですか?

私は小学校の教員免許を持っており、小学1年生を対象に教育実習も行いました。小学1年生はまだ勉強に慣れておらず、45分間の授業を黙って聞くこと自体が難しいこともあります。そうした中で、同じく1年生の教育実習を担当していたほかの3人と一緒に「どうやったら興味を持って話を聞いてもらえるか」「どうやったら相手に伝わるだろうか」を毎日考え、授業の台本を練り、その台本を元に4人の実習生が同じ授業を行いました。

この経験で、基礎教育では何をすればいいかという鉄則が身に付きました。当社の講座の受講者の多くは現役の介護職ですが、介護や認知症に関する専門用語は知っていても、単に「言葉として知っている」レベルの人もいて、それが介護現場での実務に結びついていません。そうした受講者に、日々の業務に紐づけて分りやすく伝えるということについては長けていると思います。

あなたの使命とは何ですか?

例えば、自分の友人が高血圧や糖尿病だと知っても、それ以前と付き合い方を変える人はいません。しかし、認知症だとわかると友人としての付き合いを減らすケースが大半ではないでしょうか。この様に、認知症になると社会との関係性が断たれてしまうことが多いのが今の状況です。私はそのことを非常に残念に思っています。少しでも多くの人に認知症に関する知識を身に付けてもらい、認知症であることが特別視されない社会、認知症になっても顔なじみの友人と普通に生活していける社会を作っていくことが私の使命と考えています。

あなたのこれからの夢を聞かせてください。

これまで介護職が持つ専門的な知識や技術は職場内や業界内では評価されることはあっても、それ以外の社会で評価されることはあまりありませんでした。その原因には介護職側のアウトプット力の無さや、伝えることに対する意識の低さ、そうしたことよりも現場での実務を行うことを優先したがる介護事業者の都合もありました。しかし、介護職がトレーナーの資格を得れば、地域や友人などに向けて認知症に関する情報発信を行うことができます。そのことは地域の人にとって「近くに認知症に詳しい人がいる、何かあれば相談できる」という安心感につながります。

このことが、介護事業者が果たすべき「地域貢献」だと考えています。地域の祭りやボランティア活動に参加するのは「地域の一住民」として地域の役には立つでしょうが、「介護の専門家」として役に立っているわけではありません。介護職がその専門性を活かして地域貢献できることが、結果として介護職に対する世間の評価をあげ、介護職自身の自己肯定感アップになります。それは介護職の不足解消にもつながると思います。こうした社会を作っていくことが夢です。

最後に、夢や目標に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている方へ、メッセージをお願いします。 

一歩を踏み出した結果として、自分を支えてくれる人ができたり、自分の仕事が好きになったりと様々な変化が起こります。もちろん、新たな行動を起こすことにはリスクも伴います。しかし、そのリスクよりも行動を起こしたことによるリターンの方がはるかに大きいことの方が多いのではないでしょうか。例えば、環境保護などのように、今世界を大きく動かしている変化にしても、発端は、どこかの誰かが発した些細な一言や小さな行動だったりします。誰でも何かのきっかけで自分自身だけでなく、世の中を大きく変えることは可能です。そのチャンスを逃さないでもらいたいと思います。

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