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COLUMN

お悩み解決コラム

介護士が知っておきたい薬の基礎知識

2022/01/23

最終更新日:2022/02/07

皆さん、「薬」ってどんなものを想像しますか?

内服薬

・病気やケガを治療するために使うもの
・健康で長生きするために使うもの

色々なとらえ方があると思いますが、実はきちんと定められているのです。一般的に「薬」とは、「医薬品」のことを指し、「疾病の治療又は予防のために使われる、人体に何らかの影響を及ぼすもの」とされています。

薬のさまざまな種類について 

一言で「薬」といっても、内服薬・外用薬など形も投与経路もさまざまで、その種類も次のように細かく分類されています。

 医療用医薬品

・処方箋医薬品:医師による処方箋なしでは販売できない医薬品
 例)アムロジピンなどの高血圧の薬・糖尿や心疾患の薬や睡眠剤など

・それ以外の医療用医薬品:処方箋がなくても販売できる医療用の医薬品
 例)ヘパリンなど保湿剤やステロイドなどの外用薬

カロナールなどの痛み止め・漢方製剤など

 一般用医薬品

・第一類医薬品:薬剤師のみが販売可能な一般市販薬。
 例)ロキソニンS・ガスター10・リアップ・エパデールTなど

・第二類医薬品:薬剤師もしくは登録販売者が販売可能な一般市販薬。
 例)バファリンプレミアム・パブロンゴールド・アレジオン20など

・第三類医薬品:薬剤師もしくは登録販売者の監視のもと、一般従事者も販売可能な医薬品
 例)酸化マグネシウム錠E・イソジンうがい薬・ケラチナミンコーワクリーム・チョコラBBピュアなど

 要指導医薬品

販売・購入の際に処方箋は不要だが、薬剤師が必ず対面にて販売を行う義務のある、インターネット販売ができない医薬品。 
 例)タリオンR・ヒアレインS・フルナーゼ点鼻薬 など

こうしてみると、いつも処方箋で出してもらっているお薬にも、処方箋がなくても薬局で購入できるものが沢山ありますね。介護士の皆様が服薬支援を行う際に、いつものお薬が足りなくなっている場面に遭遇することもあるでしょう。そんな時は慌てず、まずは薬局の薬剤師に相談してみるのも良いでしょう。

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知ってそうで知らない、薬の正しい服薬タイミング

内服薬

 せっかく購入したお薬も、正しく使用しなければ期待通りの効果が発揮されません。ここでは服薬のタイミングについてお伝えしたいと思います。

一般的に
・起床時:朝起きて30分以内
・食前:食事の30分前以内
・食直前:食事の10分前以内
・食後:食事の30分後以内
・食直後:食事の10分後以内
・眠前:寝る30分前
と覚えておくと良いでしょう。

どうしても指示通りのタイミングに服薬支援が行えない場合には、薬によってほかのタイミングで服薬しても構わないものも沢山ありますので一度薬剤師に相談してみましょう。

薬は湿気と光を避けて保管を

薬は基本的に「湿気」「光」を嫌います。ですので、薬局ではピルケースや空き缶などの中に乾燥剤を入れて薬を保管されることをお勧めしています。それぞれの環境によりそこまでの対応が難しい場合でも、洗面所や台所など湿気の多いところでの保管は控えるなど、できることは沢山あります。

まとめ

今回は、お薬やその取扱いについて書いてみました。介護職の方が、お薬に少しでも興味を持っていただけたらこんなにうれしいことはありません。案外処方箋がなくても同じお薬が飲めるんだ・・・自費だけど、病院での待ち時間や診察料などを考えると、市販薬を購入するのも悪くないな・・・など、新しい気づきの一助になればうれしいです。

次回は施設の介護士さんに向けてお話をしたいと思います。

この記事を書いた人

真野有紀

JPEC認定薬剤師・実務実習指導薬剤師

大阪薬科大学卒業後、ドラッグストアにて一般市販薬販売に従事
その後神戸大学病院門前薬局での勤務や大阪赤十字病院門前薬局の管理者を経て、
現在は地域密着薬局にて管理者をしながら、在宅訪問や、施設在宅訪問に励んでいる

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