ユメシアアンバサダーとして、ユメシアインスタグラムでも介護の魅力を伝えてくださっているりかさん。この度デイサービスの管理者になられたということで、インタビューに答えていただきました。
小池りかさんのお仕事について具体的に教えてください。
MJスタイル株式会社がフランチャイズに加盟して都内で運営している機能訓練型デイサービス「早稲田イーライフ市谷薬王寺」で管理者兼生活相談員をしています。介護業界での勤務歴は4年半ほどです。管理者には2023年に入ってから就任しました。また、介護福祉士の資格を保有しています。
この仕事を始めたきっかけを教えてください。
実家が二世帯住宅で祖父母と同居していたこと、高齢者施設に入居する親戚の面会によく行っていたことなどから、以前から高齢者は身近な存在でした。「将来は高齢者に関わる仕事をしたい」という気持ちは子どものころから持っていました。
介護職を志して福祉系の高校に進学したのですが、いざ就職となると、給与の低さが気になりました。就職したら1人暮らしを希望していましたし、そのために私の中で希望する給与額もありましたが、そこに満たない額の求人ばかりでした。そこで介護の道は諦めてゴルフ場にキャディーとして就職しました。数年たったころ、懇意になった福祉関連の仕事をしているお客様が「今は、国の施策もあって介護人材の処遇改善がかなり進んでいる」と教えてくれました。調べてみたところ、希望する給与額を上回る事業者も少なくありませんでした。そこで当初の夢を追って介護の道に進むことに決めました。
小池さんの強みは何ですか?
ご利用者様、スタッフ、ケアマネジャーとのコミュニケーション力の高さです。機能訓練型デイサービスですから、ご利用者様にはトレーニングやリハビリテーションに取り組んでもらわなくてはなりません。場合によっては「きつい」「つらい」と感じることもあるかもしれません。いかにご利用者様のモチベーションを喚起し、それを持続させるかが私たちには求められます。
そのためには、私たちからご利用者様への声がけ、コミュニケーションが重要だと思います。単に挨拶をするのではなく「以前にした会話の内容をしっかり覚えて、1人ひとりに合わせた会話をする」ことがポイントです。これがご利用者様の「ここのスタッフは自分のことをよく理解してくれている」という感動につながり、通い続けるモチベーションとなります。実際に「これまでいくつものデイサービスを転々としたが、当社のデイには長く通い続けている」というご利用者様もいます。
これにはキャディーの経験が役に立っています。キャディー時代は一度担当したお客様については名前と顔だけではなく、どのような会話をしたか、どのようなプレースタイルだったかをしっかりと覚え、2回目以降のご来場時に役立てるようにしていました。同じ接客業・サービス業の中でも、キャディーは「1人ひとりのお客様とじっくり接する」という点で介護職と共通することが多いと実感しました。
また、介護の現場では予期せぬトラブルがよく起こりますが、その際に慌てたりせずに冷静に対応できるのも強みと思っています。これについては10年近く続けている株式投資の経験が大きいと思います。購入している株が急落するなど、投資では予期せぬ事態が起こることがよくあります。そのときには、いくつもの選択肢の中から最善と思われる手を即座に打つ、といった冷静な対応が求められます。
小池さんの使命とは何ですか?
私は、介護の仕事は「一人の人にじっくり関わることができる」「心からの信頼関係が築ける」「『ありがとう』などの言葉を直接もらえる」など、非常に魅力的だと感じていますし、実際に毎日楽しく働けています。しかし、世間的にはそうではありません。特に若い人たちに「介護の仕事をしている」というと「大変ですね」などと同情されることがあります。こうした介護に対するネガティブな印象を少しでも変えていきたいと考えています。
私自身はあまりSNSなどで情報発信をする方ではないのですが、私の事業所から「デイサービスらしくない雰囲気」を打ち出すなどして、少しでも業界のイメージを変えられればと思います。ちなみに、私の事業所では、スタッフには制服がなく、髪型や髪色も比較的自由です。また、ネイルのお洒落も業務に支障がない範囲であれば認めています。
小池さんのこれからの夢を聞かせてください。
介護の仕事に就くときに「管理者になる」ことを第一の目標に掲げました。それは達成できましたので、当面は「事業所を今以上に発展させること」に全力を注ぎます。
中長期的には、介護職としての更なるステップアップを目指します。当社は、現在デイサービスと訪問看護事業を手がけていますが、今後は有料老人ホームの運営なども検討しています。それが実現すれば、入浴介助やターミナルケアなど、これまでの機能訓練型デイサービス勤務では経験できなかった多くのことを学べますので、機会があればそこで勤務したいと思います。また、自ら起業することにも興味があります。いずれにせよ、介護の仕事が大好きですので、この業界で働き続けたいと希望しています。
最後に、夢や目標に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている方へ、メッセージをお願いします。
誰でもそうだと思いますが、慣れている仕事・職場・人間関係の方が楽で居心地がいいものです。新たな一歩を踏み出すのを躊躇する気持ちがあるのも自然なことだと思います。しかし、新しい環境に身を置くことで新しい自分を発見できることもあるでしょう。そのチャンスを逃すのは勿体ないことです。
また、中には「自分に介護の仕事は向いているのだろうか」と悩んでいる人もいると思います。その場合は「人が好きかどうか」を自分自身に聞いてみましょう。「人が好き」ならば介護の仕事は絶対に天職になります。