人生のラストに「笑い」と「生きがい」を。介護×エンタメを日本から世界へと発信! | 介護・看護・保健師の転職サイトaunジョブ

DREAM INTERVIEW

各界リーダーへの夢インタビュー

石田竜生
介護エンターテイナー®️/日本介護エンターテイメント協会 代表/ 作業療法士/ケアマネジャー

人生のラストに「笑い」と「生きがい」を。介護×エンタメを日本から世界へと発信!

—あなたのお仕事について具体的に教えてください。

 作業療法士/ケアマネジャーとして週2回、東大阪のデイケアセンターにて勤務。そしてお笑い芸人/舞台俳優としての顔も持ち、その全てをひっくるめて“介護エンターテイナー®️”として活動しています。全国150以上の施設を巡るボランティア活動や、介護・リハビリ関連のスタッフの方に向けたセミナーや研修会などを実施しています。最近では中学校での職業講話で介護業界の現場についてお話することもありますね。

 利用者の方に向けては、白髪の玉ねぎ頭をかぶった“たつ婆”88歳に扮し、手拍子だけで笑いを生み出す『笑える体操』をはじめ、エンターテイメントの要素を取り入れたリハビリテーションを行っています。リハビリには、辛い/苦しいなど、ネガティブなイメージがあるかもしれません。そこへお笑いが持つ楽しい/おもしろいといったポジティブな要素をプラスすれば、自然と身体が動く利用者さまが多いんです。全国を廻るなか、対峙する方々とは初対面である状況。いかに自分を知ってもらうか、いかに良い空気を作れるかが大切です。お笑いで得たノウハウ=「つかみ」「動機づけ」「本題」「しめ」を考えながら、まずは「つかみ」をしっかりやらねば、というところを意識しています。

 加えて介護士や看護師、作業療法士に向けたセミナーや研修会では、利用者さまとのコミュニケーションのコツなどをお伝えしています。2016年からは『リハレクトレーナー養成講座』も開催しています。リハレクとは、リハビリテーション+レクリエーションを組み合わせた私オリジナルの言葉。楽しみながら機能回復を促せるよう、「身近なものを使ったトレーニング」「ネタ切れからの脱却」などで構成した2時間×3コマのカリキュラムを受講いただくと、リハレクトレーナー2級の資格取得ができるというものです。受講いただいた方々も、それぞれにチームを組んだり工夫して活動してくださっているようでうれしい限りですね。  また、2016年からはYouTube『カイゴエンターテイメントチャンネル』を開設し、体操や健康のコツを配信しています。開始当時はまだ介護業界でYouTubeをやっている方は少なく、施設外の方にも届けられるようにと始めました。今ではチャンネル登録者27,000人以上、総再生数500万回以上となり、講演会でおじゃました施設などで「動画、いつも観てるよ」とお声がけいただき温かく迎えていただくことも増えて、やりがいを感じますね。体操を頑張ってやってくださる方、続けてYouTubeやブログを観てくださる方も多いので、介護エンターテイナー®️としての活動が徐々に広がってきていることを実感しています

—この仕事を始めたきっかけを教えてください。

 ダウンタウンに憧れ、子どもの頃からの夢はお笑い芸人でした。進路を決める際もお笑いへの道は浮かんでいましたが、看護師である姉と兄から、リハビリテーションの仕事=介護療法士という職業を聞いたことをきっかけに、地元・富山から新潟にある福祉大学へと進学しました。

 大学卒業後は富山へ戻り、作業療法士として働きながらお金を貯め、その貯金で大阪にある吉本興業の養成所・NSCへと入学。卒業するとお笑い芸人として活動しながら、現在の職場であるデイケアセンターでも勤めることになりました。“二足のわらじ”生活で、どちらも中途半端に感じていたなか、30歳を迎えたタイミングで転機が訪れました。友人から高齢者施設でレクリエーションや体操をやってほしいと依頼され、40分の時間をもらったのです。せっかくやるならば…と試行錯誤して自分らしい遊びの部分を交えながら行ったところ、とっても良い反応が返ってきて! その時、お笑いと作業療法とが結びつくイメージが湧きました。

 同年の2014年に日本介護エンターテイメント協会を設立し、介護エンターテイナー®️としての活動をスタート。2018年に一般社団法人化。志を共にするみなさんと集まれる場所ができたという感じですね。

—あなたの強みは何ですか?

 ブログやYouTubeなどのSNSを駆使した発信力や、仕事がないときもボランティアを行って自分で動くといった行動力が私の強みです。発信したり行動を起こした際に、いろんなリアクションが返ってきて、自ずと求められていることがわかってきます。なので、何事もまず動いてみることが大事だなと感じますね。

 芸人をやってきた経験からか、「こうすると、どう反応が返ってくるだろう?」「この場所はこういう雰囲気なんだ」といったことを肌身で感じながら、次に生かしていくということの繰り返しですね。ブラッシュアップの繰り返しです。

大人数の会場では乗り気ではない方や、自由に動けない方もいらっしゃるので、そういう時はこの会場全体をいいムードにしようと努めています。周りの人が笑ったり楽しそうに動いていると、自分も動いている気持ちになったり、次回は参加しようかと思ってくださったり…。空気感を作る/会場の雰囲気を作ることの大切さを感じますね。今すぐの結論でなくとも、次につなげることができれば最高!

 YouTubeは、平日はほぼ毎日更新できるように努めています。そのためには「どんなことが皆さんの力になるだろう?」と常に考えながら過ごしています。失敗してもいいからとにかく発表してみる。それで反応が良かったら講演でも使ってみよう!といった、そういう流れでやっています。普段働いているデイケアセンターでの皆さんのリアクションも参考にしながら、脳トレ+体操など、何かを組み合わせることがヒントになる場合が多いですね。

—あなたの使命とは何ですか?

 日本介護エンターテイメント協会としては、“人生のラストに「笑い」と「生きがい」を”というミッションを掲げて突き進んでいます。

 段々と、楽しみを見出すことが難しくなってきたり、喜怒哀楽が少なくなってくる利用者さまもいらっしゃいます。活動をとおして、日々を輝かせる、笑いのあふれるものにして、生きがいを同時に生み出してもらう…それを目標にやっていますね。そのためのツールとして、ブログやYouTubeなどのSNS、講演会が強い存在となるので、一番重きを置いているところです。

—最後にあなたのこれからの夢を聞かせてください。

 私が一番やりたいことは、家で何もすることがない、リハビリや体操をやりたいけど方法がわからない…そういった方々の救いになりたいと考えています。今はYouTubeなど、自宅にいながらにして楽しみを見つけられるような、健康や介護予防につながる発信方法を模索しているところです。

 コロナの影響がある現在、講演会など集まることが難しいなか、オンラインの講演会やレクリエーション、体操教室なども増えてきました。そういうものをひとつの軸としつつ、みんなでつながることができる環境を実現できたら。スマホを使う高齢者の方も増えてきましたし、やっとネット環境も整いつつあるところだと感じます。これからさらに広がってくると思うので、コツコツ続けていきたいところ。インターネットじゃないとできないこともあると思うので、諦めるのではなく逆にこの環境でできることを考えてお届けするということが、私の仕事ですね。

 企画中のもので言いますと、簡単な英語で構成した動画のアイデアを練っています。高齢化社会を先に経験している私たちだからこそ、これから同じ環境になる世界に向けて。その環境作りも楽しみなところですね。他にも『レクシル』というサイトをスタートさせました。介護レク・体操の動画をアップしていたり、プリントアウトして使える脳トレや塗り絵の素材などもあるサイトで、東京のベンチャー企業の方と協力して作っています。このサイトによって体操がもっと広がり、施設スタッフの方々も悩みが解決できればうれしいですね。

 介護や看護の現場で働いている皆さんへ伝えたいこととしては、私たちが持っている技術や知識は当たり前に持っているものだと思っているかもしれません。でもそれらや眠っている力、自分のやりたいことを社会的に必要としている人々が実はいっぱいいるんです。それらを発信していけば、いろんな人の役に立つだろうし、新しい仕事へと導かれる力にもなるでしょう。自分の属する施設や病院だけじゃなく、もっと活躍する場所があるかもしれません。共に頑張りましょう!

HP

https://www.kaigo-seminar.net

ブログ

https://ameblo.jp/taaatupon/

レクシル

https://www.recshiru.com

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