「介護×音楽」で仕事の魅力を多くの人に発信。「自分の1歩は、必ず誰かの行動を変える」 | 介護・看護・保健師の転職サイトaunジョブ

DREAM INTERVIEW

各界リーダーへの夢インタビュー

馬場田晃一
ケアホームカナン施設長 DJ施設長
馬場田晃一

「介護×音楽」で仕事の魅力を多くの人に発信。「自分の1歩は、必ず誰かの行動を変える」

――あなたのお仕事について具体的に教えてください。

山形県新庄市にある住宅型有料老人ホーム「ケアホームカナン」の施設長をしています。また高校時代からDJなどの音楽活動をしており、同じように音楽活動をしている介護・福祉・医療業界の人たちと一緒に楽曲を制作・配信するなど、さまざまな活動を行っています。

加えて、介護と音楽両方の知識を活かし、音楽を活用した介護予防・機能訓練に役立つオリジナルの体操コンテンツを開発しています。これらはSNSで配信しているほか、他の高齢者施設や自治体などが主催する介護予防教室などにも出張実演しています。

実家のカラオケ店を住宅型有料老人ホームに

――この仕事を始めたきっかけを教えてください。

介護保険制度がスタートした2000年当時は高校生で「これからは介護の仕事が有望だ」と言われていました。その時の私は特に将来やりたい仕事がありませんでしたし、音楽一本で食べていくことは難しいと考えていました。そこで、教師の勧めもあって介護福祉士を養成する専門学校に進学しました。

在学中に、昼はソーシャルワーカーとして働く一方で夜はDJをしている女性を紹介するテレビ番組を見ました。「これこそが自分の望む働き方だ」と刺激を受け、社会福祉士を養成する短期大学に編入しました。短大卒業後は、精神障害者授産施設や病院でソーシャルワーカーとして勤務し、その最中に精神保健福祉士の資格を取りました。

また、私の実家は元々カラオケ店を経営していたのですが、東日本大震災の影響もあって経営が難しくなっていました。そこでカラオケ店を住宅型有料老人ホームに転用し「ケアホームカナン」として運営を開始しました。とは言っても、両親は介護事業経営の経験はなかったので2011年に私が戻って経営を手伝うことになりました。

サポートが必要な全ての人に対して関わることができる

――あなたの強みは何ですか?

まず、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士の3つの資格を保有していることです。介護を必要とする高齢者だけでなく、サポートが必要な全ての人に対して、何らかの形で関わることができます。

そして、音楽活動を行っている点です。介護・福祉の仕事をしているだけでは絶対に知り合うことができない地域や世代の人たちとも音楽を通じて交流し、その人脈やそれを通じて得た知識、情報、ノウハウなどを介護・福祉業界に還元することができます。

例えば、このaunさんのインタビューにも登場している「まちづくり作業療法士」の田中孝史さんとは、音楽を通じて知り合いました。音楽を活用した高齢者向けレクリエーションコンテンツのコンテストに共同制作した作品でエントリーするなど一緒に活動する機会も多いです。山形県と滋賀県という距離の遠さもあり、介護の仕事をしているだけではまず出会うことはなかったでしょう。

2025年11月には、田中さんが彦根市で開催したイベントに私も出演、協力しました。そのイベントに刺激を受け、今年の5月23日には、私が新庄市で「福祉でアラモード」という一般向けの公開イベントを山形県や新庄市の後援を受けて開催します。そこには田中さんをはじめ、音楽活動を通じて知り合った仲間も参加してくれます。

介護業界をもっと元気に、魅力あるものに

――あなたの使命とは何ですか?

介護業界に身を置いていて実感するのは、旧態依然とした業界であるということです。「昔からの考え方や慣習が強く残り新しいアイデアや手法がなかなか受け入れられない「失敗することを恐れて新たな一歩を踏み出せない」といった面があるのではないでしょうか。しかし、裏を返せば「新しいものが入り込める余地がある」ということですし「今後の伸びしろが大きい業界である」ということです。この点を活かして、介護業界をもっと元気に、魅力あるものにしていくことです。

私の地元もそうですが、特に地方は人口減少などで今後は衰退していくことが懸念されています。しかし、そうした中でも元気な地域は存在します。そうした地域の共通点として、まず面白いことをしている大人がいます。そして、その近くには元気な若者たちがいて、互いに刺激し合っています。私が「面白い大人」として動き、変化の旗振り役になることで、介護業界全体が動くきっかけになれればと考えています。

若者にもっと介護・福祉の世界に関心を持ってもらう

――あなたのこれからの夢を聞かせてください。

若者をもっと介護・福祉の世界に関心を持ってもらうために、音楽を使ったさまざまな活動をしていくことです。今は、社会福祉士をテーマにした明るく、お洒落なハウス系の曲を作ろうと考えています。社会福祉士はケアマネジャーや介護福祉士などほかの専門職に比べると「『広く浅く』が求められる資格」というイメージもあり地味な存在です。しかし実際には、フィールドを問わずに活躍できるマルチプレイヤーという大きな魅力があります。こうした点を伝えていきたいと思います。

そして、こうしたメッセージをより多くの人に伝えるために、大きなステージでパフォーマンスをすることが夢です。

不平不満の解消には自分が率先して動くのが最も近道

――最後に、夢や目標に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている方へ、メッセージをお願いします。

自分が携わっている介護・福祉・医療の仕事に、何でもいいので自分の好きなものを掛け合わせてみて下さい。初めは誰かの真似でもいいですし、失敗しても構いません。そうして生み出された「介護×○○」を、少しずつでもいいので世の中に発信していきましょう。それが誰かの心を動かし、行動を変えるきっかけになります。そして、誰かの一歩はいつか業界全体を変える大きな力に成長します。

誰しも今の職場や仕事内容、あるいは業界に対して程度の差はあっても、不平や不満を感じることもあるでしょう。しかし、それに対して何もしなかったり、単に文句や愚痴を言ったりするだけでは何も変わりません。不平不満の解消には自分が率先して動くのが最も近道だと思います。

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