介護の職場見学にふさわしい服装は?基本マナーや見るべきポイントも解説
2024/04/29
最終更新日:2024/04/29
「介護の職場見学が決まったけど、どのような服装がふさわしいかわからない」と、困っていませんか。就職活動はスーツを基本としますが、介護業界の場合「逆に浮いてしまいそう」と迷っている方も多いと思います。
本記事では、介護の職場見学にふさわしい服装や守るべきマナー、見学でのチェックポイントなどを解説します。
記事を参考に、施設に良い印象を持ってもらいましょう。そして、見学先があなたに合う職場かも見極め、理想の職場への就職につなげてください。
介護の職場見学で選びたい服装と身だしなみ
介護の職場見学ではスーツでももちろんいいのですが、 オフィスカジュアルで も失礼にはなりません。
しかし、オフィスカジュアルといっても、どのような服装か迷う方もいるでしょう。ここでは、男性と女性それぞれにふさわしい服装を具体的に提案します。
男性の服装と身だしなみ
男性におすすめな服装は、襟付きのシャツとスラックスやチノパンのような清潔感を持てるパンツです。上着は、シンプルな無地のジャケットを選ぶといいでしょう。
選ぶ服は流行を追うよりも、良い印象を与える定番スタイルを心がけてください。
見学の際は 職員や利用者さん、さらには利用者さんの家族やほかの訪問者と出会うかもしれません。 そのため、シワや汚れがなく清潔な服装を心がけましょう。
女性の服装と身だしなみ
女性の身だしなみも男性と同じように、清潔感が重要です。それだけでなく、 肌の露出が多い服や強い個性を主張するアクセサリーなども、避けましょう。
男性におすすめのオフィスカジュアルと同じく、女性にも襟付きのシャツがふさわしい服装です。
カットソーを選ぶ際も、控えめな露出のものを選んでください。胸元が開いた服やノースリーブは適していません。スカートを着用する場合には、膝丈のものを選びましょう。
アウターはカーディガンやトレンチコート、チェスターコートなどを選ぶのが一般的です。
服装は自由と言われたらどうするべき?
見学先の施設から「服装は自由」とあった場合は、スーツかオフィスカジュアルのどちらでもかまいません。どちらを選ぶかで迷う場合は、スーツを選ぶと良いでしょう。
また「私服でお越しください」と言われた場合でも、オフィスカジュアルを基準にした服装を選びましょう。
施設によっては「動きやすい服装でお越しください」と、指示がある場合もあります。 見学とあわせて職場体験や実習などが予定されている場合は、たいてい動きやすい服装で 来るように言われるでしょう。
「動きやすい服装」 と言われた場合は、オフィスカジュアルよりもカジュアルな、 軽い運動も可能な服装 を選んでください。女性は綿やニットのトップスにパンツスタイル、フラットシューズが適しています。男性にはポロシャツとストレッチが効いたチノパン、控えめな色のスニーカーがおすすめです。
介護の職場見学に用意したいもの
介護の職場を見学する際は、以下のアイテムを準備してください。
- ⚫︎筆記具
- ⚫︎ノート
- ⚫︎クリアケース
- ⚫︎バッグ
以上のアイテムは施設職員の説明をメモしたり、配布資料を整理したりする際に役立ちます。見学だけだからと、手ぶらで訪れるのは辞めましょう。
バッグは、A4サイズ程度の書類が入る大きさのもの、オフィスカジュアルに適したシンプルなデザインのものを用意しましょう。リュックといったカジュアルすぎるものは、避けた方が無難です。
施設見学が面接を兼ねている場合は、 資格証明書や履歴書、職務経歴書 も用意しておくと良いでしょう。
介護の職場見学で守るべきマナー
介護施設は多くのスタッフが働く場であり、入所者さんが暮らす生活の場でもあります。
そのため、以下にあげるマナーを守って、入所者さんや施設のスタッフに失礼がないように見学してください。
時間を守る
職場見学では、時間を守るのは最低限のマナーです。
見学先の施設は、わざわざ時間を割いて見学の対応をしています。遅刻するのは、見学先施設の時間を奪うことになるのです。
とはいえ事故や天候などで、どうしようもない場合もあるでしょう。その場合は、 時間に間に合わない可能性があるとわかった時点で連絡 してください。
自分ではどうしようもない事情で見学に遅れてしまう場合、前もって見学先施設に事情を伝えれば、失礼にはあたりません。
笑顔ではっきりと挨拶する
職場見学時には、笑顔で明るく挨拶をしましょう。コミュニケーションは、挨拶から始まります。気持ちの良い挨拶はあなたの印象を良くするだけでなく、これから始まる見学にも良い影響を与えるでしょう。
逆に無表情でぼそぼそと挨拶すると、見学先施設には「嫌々来たのか」と思われかねません。
とはいえ、緊張で声が出ない場合もあるでしょう。 声が出ない場合、緊張していることを伝えれば、 見学先施設も配慮してくれるものです。
利用者さんのプライバシーに配慮する
介護施設は 利用者さんが日常生活を送る家である ことを、忘れてはいけません。
これから自分が働くかもしれない施設の見学は、できるだけじっくり観察したいと思う方も多いでしょう。
しかし、施設を見学する際は職場の見学であると同時に、利用者さんの生活空間にお邪魔しているとの意識を持ってください。
見学中は大声を出す、許可なく写真を撮るなどの利用者さんにとって迷惑になる行為を行ってはいけません。
また、利用者さんのお部屋に無断で入ったり、物に触れたりすることがないよう、施設職員の指示に従って見学してください。
感染症対策をする
介護施設を見学する場合は、感染症対策を徹底してください。
見学当日の朝には検温をして、体温が37度以上ある場合は施設に連絡して別の日にスケジュールを変更してもらいましょう。
また、体温が平熱であっても咳やのどの痛みなどの体調不良があれば、見学は中止してください。
介護施設の利用者さんは、感染症による重症化のリスクが高い方ばかりです。 万が一感染の原因となる菌やウィルスを持ち込んでしまった場合、施設内で一気に広がる可能性もあります。そのため、施設見学を行う場合は感染症対策を徹底し、感染の原因となる菌やウィルスを持ち込まないように注意しないといけません。
職員の指示に従う
施設での見学では、施設のルールに従ってください。わからないことがあれば、その都度職員に尋ねましょう。
たとえば、見学中に出会った入所者さんから頼みごとをされる可能性もあります。しかし、認知症や疾患などで判断力が低下している方もいるため、 すぐには対応せずに職員に報告しましょう。
良かれと思って行ったことが、重大な事態を引き起こすかもしれません。嚥下困難で水を飲めない方が「水をちょうだい」と訴えることもあるのです。
見学後はお礼の挨拶を送る
職場見学が終わった後は、お礼の挨拶を送りましょう。
時間を割いて見学の対応をしてくれた施設スタッフに対しては、ぜひ感謝の気持ちを伝えてください。施設スタッフの方も、きっと喜んでくれるに違いありません。
また、まめにお礼の挨拶を送る方へは非常に良い印象を持ち、いつまでも覚えているものです。
感謝の気持ちを伝える内容だけでなく、学んだことや印象に残った点を簡潔に述べると「忙しくても見学の対応をしてよかった」と感じてくれるでしょう。
お礼の挨拶はできるだけ早めに、できれば 見学が終わった次の日までには出しましょう。 また、可能であれば手書きのお礼状が、あなたの気持ちが伝わるのでおすすめです。
介護の仕事に就く前に職場見学をするべき理由
介護施設の就職前に、ぜひ職場見学をしてください。職場見学をすれば、施設のさまざまなことがわかり、あなたにあった施設かどうかの判断材料になります。
とくに、以下にあげるポイントは、施設選びの重要な指針となるでしょう。
施設の雰囲気がわかる
介護施設の職場見学では、施設の雰囲気を直接感じられます。
職場の環境は仕事の満足度につながるため、自分に合った場所かどうかを確認することが重要です。職場見学では、 自分にあっているか目で見て確かめられるチャンス なのです。
職員のコミュニケーションの取り方や利用者さんとの関わり方を見れば、日々の業務の様子がわかるでしょう。
業務内容がわかる
職場見学では、施設がどのような業務を行っているかがわかります。介護の仕事にはさまざまな業務があり、施設によってもその内容や進め方が違います。
施設で働く前にどのように介護サービスを提供しているか、日常の業務がどのように進めているのかを確認するのは非常に有益でしょう。
たとえばレクリエーションに力を入れており、業務もレクリエーションを基本に考えられている施設もあります。
レクリエーションを得意とする職員なら、やりがいのあるところといえます。しかし、レクリエーションが苦手な方には、働きにくい職場かもしれません。
業務内容や進め方を見て、自分にマッチしているかどうか判断しましょう。求められる働き方がわかる
介護の仕事では、施設によって働き方が変わります。どのような働き方を求められるのかは、職場見学で把握しておきましょう
介護・リハビリ・医療の役割を明確に決めている施設では、介護スタッフの仕事は入浴や排泄、食事介助だけを求められるでしょう。
しかし、資格を持つ介護スタッフが、喀痰吸引や経管栄養注入などの医療的ケアを行うところもあります。また、介護スタッフも主体的にリハビリに参加する施設もあります。
職場見学では、介護スタッフがどのような役割を求められるのかを確認できるため、就職した場合に 自分の経験がどのように活かせられるか がわかるのです。
自分に合っているかがわかる
職場見学では雰囲気や業務内容、求められる働き方などが確認できるため、施設が自分に合っているかがわかります。
見学の結果自分のイメージと違うのなら、就職の辞退も可能です。施設で働く前に、 自分の理想の働き方とどれくらいのギャップがあるか を把握するのは重要です。
就職してからギャップに気づいて辞めるとなったら、あなたにも施設にとってもおおきな損失でしょう。就職する前に職場を見学して、自分が働くイメージを持てるか確認してください。
介護の職場見学でのチェックポイント
介護施設への就職前に職場見学を行う重要性は理解しても、どの部分を見ていいのかわからないと意味がありません。
本記事では、見学の際にぜひ見ておきたいポイントを掲載します。本章を参考に、見学先の施設を詳しくチェックしましょう。
職員の雰囲気
どの施設でも、たいていの介護スタッフは忙しいものです。 どのくらい忙しいかではなく、スタッフの表情や態度を見てみましょう。
スタッフが忙しそうにしているからといって、良くない施設とは限りません。たとえ忙しくても、利用者さんや来客者に笑顔で挨拶するのは、良いケアをしている施設の可能性があります。
職員の雰囲気を確かめるためにも、あなたから職員へ挨拶してみましょう。あなたの挨拶に笑顔で返すのか忙しそうに返事するのか、それとも挨拶を返さないのか、どのような反応か観察するのです。
挨拶一つをみても、自分が働く場としてふさわしいかどうかを見極める良い機会になるはずです。
利用者さんへの態度
介護スタッフが利用者さんや家族へ、どのような態度で接しているか を確認してください。横柄な態度やむすっとした表情で対応している場合は、働きやすい施設の可能性は低いでしょう。
見学者の前で失礼な態度を取る職員がいるのは、失礼な態度が許されている施設といえます。職員に対しても失礼な態度を取っているのが容易に想像できるため、就職先に選ぶのはおすすめしません。
利用者さんの様子
利用者さんの表情や、どのように過ごしているのかも気にしてみましょう。
利用者さんが何かしら作業に夢中になっているのか、それとも何もしないで椅子に座っているだけなのかを確認します。
また、利用者さんが何か訴えたいことがありそうな場合、職員は気づいているかなどもチェックしてください。 利用者さんの様子からは、施設が提供する介護サービスの満足度を判断できます。
笑顔が多くいきいきとした様子なら、満足度が高く素晴らしいケアを提供している施設でしょう。
反対に、利用者さんはなんとなくテレビを見ているか、ボーっと宙を眺めている。そしてその横で職員が自分の作業に集中しているようなら、あまり良い施設ではないかもしれません。
職員と利用者さんの割合
利用者さんに対して十分な職員が配置されているかも、職場見学で確認すべき重要なポイントです。
適切な人員配置は、質の高い介護サービスを提供する上で不可欠です。職員が不足していると、一人ひとりの職員にかかる負担が大きくなり、利用者さんへ提供する介護サービスの質が低下してしまいます。
見学の際は、 利用者さんが適切にケアされているか、職員の数は十分足りているのかを確認しましょう。
衛生面への配慮
施設の掃除は行き届いているか、嫌な匂いが充満していないか、消毒は徹底されているかも確認したいところです。
介護施設は、感染症にかかりやすい高齢者をケアするため、衛生面には十分気を配らなければなりません。それゆえ、衛生面へどの程度力を入れているかは、良い施設かどうか見極めるポイントとなります。
しかし、見学者が来るために、表面上きれいにしているケースもあるでしょう。それゆえ見学の際は、 利用者さんの歯ブラシを確認してみる のをおすすめします。
衛生面に気を使っている施設は、定期的に歯ブラシを交換しています。しかし、中には不衛生な歯ブラシを使い続けているところもあるのです。衛生面に気を使わない施設は、良い施設とはいえないでしょう。
介護の職場見学では積極的に質問しよう
職場見学では、熱心に質問してください。職場見学で質問をすれば、施設に興味があると示せます。また、疑問に思ったことを質問すれば、就職後のミスマッチも防げます。
最低でも3つは質問すると決めてのぞみましょう。何を質問していいかわからない方は、以下に掲げる事項から、質問を考えてください。
・⚫︎介護スタッフの一日の流れ
・⚫︎施設での働きがいや難しいと感じるところ
・⚫︎どのような利用者が入所しているか
・⚫︎就職前に準備しておくこと
・⚫︎シフト制の詳細
・⚫︎月間の平均残業時間
・⚫︎キャリアアップの制度と内容
疑問点を遠慮なく質問すれば、施設への理解を深めて自分が働いている姿を具体的にイメージできます。具体的にイメージできれば、自分にあっている職場かどうかの判断材料になるでしょう。
入社後のミスマッチを防ぐ ためにも、見学時には積極的に質問してください。職場見学の申し込み方法
職場見学を希望する場合は、最初に申し込みをしなければなりません。見学の申し込みは、以下の方法があります。
施設のWebサイトで申し込み方法が記載されている場合もあるため、先にWebサイトを確認するのもいいでしょう。
電話で申し込む
希望する施設に電話して、見学の申し込みをするのが一般的です。
電話での申し込みでは、はっきりとした言葉遣いで、 自己紹介と目的を伝えてください。 また、見学の希望日時に加えて、必要な持ち物や服装についても尋ねると良いでしょう。
職場見学を申し込む際は、自分の連絡先や緊急時の電話番号を忘れずに伝えてください。
Webサイトの問い合わせフォームから申し込む
施設のWebサイトに問い合わせフォームが設置している場合や、メールアドレスが掲載されている場合は、 問い合わせフォームやメールから 申し込めます。
ただし、Webサイトを何年も更新していない施設もあります。また、Webサイトの担当者を置いていない施設もあるため、確認が遅くなるケースも考えられるでしょう。
それゆえ、電話での申し込みが確実といえます。
面接の際にお願いする
採用の面接を施設で行った場合は、 面接後に施設の職員が見学を提案するのが一般的です。
もし、見学について何もない場合は、自分から見学をお願いしてみましょう。施設の都合で当日の見学が難しい場合は、別の日にお願いしてみてください。
ただし、感染症の罹患者がいる場合は、別の日でも難しいかもしれません。
スムーズに職場見学したいなら転職エージェントに頼もう
介護施設に直接職場見学のお願いをするのが難しいと感じる場合は、転職エージェントを利用する方法もあります。
転職エージェントを利用すれば、 エージェントが職場見学の日程調整をしてくれます。 直接施設とやり取りするのが苦手な方は、介護に特化した転職サービスにお願いしてみましょう。
ユメシア転職JOBでも、面接や見学の日程調整を行っています。希望があれば同行してサポートもしてくれるのも、心強いポイントでしょう。
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一人で施設見学するのが難しい方は、完全無料のユメシア転職JOBに相談してみましょう。
【まとめ】職場見学での服装選びは転職成功への第一歩
介護の職場見学は、清潔感のあるその場にふさわしい服装でのぞみ、マナーを守って行いましょう。また、見学の際は、自分にあった施設かどうかのチェックも、忘れずに行ってください。
見学の申し込みはWebサイトの問い合わせフォームやメールでも可能ですが、電話で申し込むのが確実です。
しかし、いきなり介護施設に電話するのはハードルが高いと感じる方もいるでしょう。施設への連絡が難しいと感じる方は、転職エージェントを活用してください。
転職エージェントを利用すれば、あなたに代わって施設の見学を手配してくれます。希望があれば面接にも同行してくれるため、一人では不安な方でも安心でしょう。
介護業界に詳しいエージェントが、仕事の悩み相談や就職のアドバイスを行ってくれます。転職エージェントを活用して、あなたに合った介護施設への就職を成功させましょう。