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介護の派遣は高時給?時給相場、高時給の理由、時給アップの方法まで解説

2023/06/05

最終更新日:2023/06/11

介護士として働くには正社員、パート、アルバイト、派遣などさまざな勤務形態があります。

介護の仕事というと大変な上にお給料が安いというイメージがある方が多いです。しかしその中でも介護派遣の時給は高いと聞くことがあるけれど、実際はどうなのかと疑問に思っている方も多いでしょう。

そこで介護の派遣の時給は高いのか、時給の相場や時給が高い理由について解説します。また時給をアップさせる方法についても紹介します。

介護派遣で働いていて時給の相場が知りたい方、また介護派遣に興味がある方や派遣で働いてみたい方はぜひ参考にしてください。

この記事で分かること

  • 資格を取得することで業務の幅が広がり収入や転職にも有利にはたらく
  • 介護未経験なら「介護職員初任者研修」から取得する
  • 介護福祉士になるには3つのルートがあり働きながら取得することも可能
  • 他の介護資格と併せて取得すれば専門性が高くなりスキルアップにつながる

介護派遣の時給相場

介護派遣の時給の相場を知っておくことは、ご自身がもらっている時給との比較や、今後の時給アップやキャリアップをめざす方法を検討するためにも大切なことです。

介護労働安定センターの令和2年度介護労働実態調査求人ボックスのデータを参照すると、介護派遣の時給の平均は1,400円前後です。この1,400円前後という金額は介護職全体の平均のため、資格別や施設別などでみていきます。

資格別の時給

保有している資格により、派遣の時給は異なります。

保有資格別の介護派遣の時給の平均は以下の通りです。

介護福祉士:約1,421円

介護福祉士実務者研修:約1,422円

介護職員初任者研修:約1,409円

無資格:約1,180円

無資格と有資格では時給の差が大きいです。しかし、より専門性が高くなればなるほど時給もアップするのかと思われますが、あまり差がないのが現実です。

介護派遣では保有資格よりも、経歴や経験年数などから即戦力として活躍できること、また勤務できる曜日や時間帯が固定ではなく柔軟に働けること、夜勤もできることなどの条件の方が、時給アップにつながる傾向です。

地域別の時給

働く地域によっても時給には差があります。一般的には給与や時給はその地域の物価や地価を反映した金額といわれています。そのため都市部のほうが時給が高くなる傾向です。

おもな求人ボックスのデータによる地域別の介護派遣の時給の平均は以下の通りです。

北海道・東北:約1,159円

関東:約1,451円

関西:約1,352円

中国・四国:約965円

九州・沖縄:約1,157円

関東や関西の平均時給はいちばん高いですが、他の地域はそれほど差がない結果です。

施設別の時給

施設別で介護派遣の時給に差があるのかみていきます。

以下は厚生労働省の統計による施設別の介護派遣の時給の平均です。

介護老人保健施設:約1,399円

特別養護老人ホーム:約1,360円

有料老人ホーム:約1,391円

訪問介護事業所:約1,621円

デイサービス:約1,253円

グループホーム:約1,403円

参考:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果

訪問介護事業所で派遣ヘルパーとして働くのが時給はいちばん高くなり、他はあまり大差がありません。しかし訪問介護は移動時間は時給に含まれないため、拘束時間が長い割には実働時間が少なくなってしまい、希望の月給を得られないこともあります。それぞれの仕事のメリット・デメリット、自分にとっての向き・不向きをよく考慮して勤務先を選ぶ必要があります。

雇用形態別の給与相場

常勤の介護職員の給与を時給換算すると約1,880円、時給で働く介護職員(派遣だけではなくパート・アルバイトも含む)の時給は約1,344円です。常勤の介護職員は手当や賞与があるため、年収を時給換算した場合、時給で働く派遣社員よりも常勤の職員の方が時給は高くなります。

介護派遣の時給が高い理由

介護派遣の時給が高い理由は、人手不足の問題、雇用側のコストの問題などがあります。人手不足をすぐにカバーしてほしい、即戦力として現場で活躍してほしい、採用コストをかけずにすぐに現場に入れる介護職員を確保したいため、時給を高く設定しています。

慢性的な人手不足

介護業界は常に人手不足です。人手が足りないからといって、介護業務を減らすことはできません。人材を確保できず、現場をギリギリの人数で回していることも多いため、ケガや病気による休職、離職などで急に欠員が出てしまった場合、現場が回らなくなってしまいます。

急を要する場合に新しい職員を募集、採用、教育する猶予はないため、派遣社員に頼ることが多いです。派遣社員であれば、条件に見合うスキルを持った人をすぐ採用して、現場で活躍してもらうことができます。そのためすぐに不足した人手を補えるように、高い時給が設定されていることが多いです。

即戦力を確保したい

派遣社員を採用したい場合は、介護現場で即戦力としてすぐに活躍できる人材を求めているからです。

急な休職や離職で人手が足りない場合はもちろん、人手不足により教育体制が整えられないことも多いです。長く働いてくれる正社員を採用して教育していきたいと考えたとしても、教育できる人がいないため、派遣社員に頼らざるを得ない場合も多いです。また教育できる人がいて新人を採用したとしても、教育のための時間が取れない場合は、新人教育のための時間を確保するために、現場をすぐに任せられる派遣社員にお願いすることもあります。

どのような場合でも、基本的な利用者さんの情報や施設のルールを伝えれば、食事介助や排泄・入浴介助などを任せられるスキルを持った派遣社員は頼りになります。高いスキルを持ち、即戦力として働ける派遣社員の時給は高く設定されていることが多いです。

賞与が無いことが多い

派遣社員は基本的に賞与(ボーナス)は支給されません。登録している派遣会社によってはボーナスを支給する会社もありますが、ボーナス支給がある派遣会社はわずかですし、金額も正社員に支給される額よりもかなり少ないことがほとんどです。派遣会社によっては、ボーナス分を上乗せした時給設定をしていると説明するところもあります。

また施設や事業所が派遣社員に働いてもらう場合、正規職員を採用・雇用をするよりも採用コストや賞与の支給、社会保険などの負担を減らして、なおかつすぐに人材不足を補えるというメリットがあります。そのために時給が高く設定されています。

なお交通費の支給がないために、時給が高く設定されている場合もあります。交通費の支給があるのかは登録している派遣会社によって異なります。交通費支給がない場合、派遣先が遠くて交通費が高額になってしまうと時給と見合わなくなってしまいます。事前に就業条件をチェックをしておくことが重要です。

派遣の介護職が時給を上げる方法

経験年数が上がっていけば、正社員が昇給していくように介護派遣も時給アップしていくべきです。しかし、現状からどのようにすれば時給が上がるのか、どのように交渉すればよいのか分からない方が多いです。そこで基本的な時給アップの方法や交渉の方法を紹介します。

資格取得やスキルアップ

保有資格によりあまり時給の差がないと説明しましたが、無資格と有資格では時給の差は大きいため、やはり資格を取得してスキルアップしていくべきです。

同じ条件で働ける派遣社員の候補者が何名かいた場合、保有資格の差があれば、有資格者が優先して採用されるのは言うまでもありません。

資格はスキルや知識の証明になりますし、取得のための努力も評価されるポイントです。

まだ介護に関する資格を何も取得していない場合は、まず「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」を取得しましょう。その後は介護福祉士国家試験の受験に必要な実務経験を積みながら「介護福祉士実務者研修」を修了するのがおすすめです。介護福祉士国家試験を受験するためには3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修修了が必須です。実務経験は、派遣でもパートでも働き方は問われず常勤と同じように計算できます。働きながらより上位の資格を取得して、時給アップをめざすことをおすすめします。

時給交渉のポイント

時給交渉は派遣先ではなく、雇用主である派遣会社へ行います。タイミングは新しい派遣先への就業前や資格取得時です。

時給を上げるためにアピールできることもなく「頑張っているので時給を上げてください」「〇年働いたので時給を上げてください」と派遣会社に伝えるのは交渉とはいえません。

派遣先で担当した業務でどのようなスキルを身に着けたのか、また問題解決や業務の効率化に貢献した実績など、派遣会社が時給アップを検討できる要因を具体的にアピールすることが大切です。

また資格を取得した際はアピールしやすいタイミングです。仕事と両立しながら試験勉強や研修を修了して資格を取得したこと、資格取得で得た知識を生かせることをアピールして、時給アップの交渉をしてください。

高時給求人を見つけるコツ

高時給の求人を見つけるコツは、高時給の求人情報を多く持っている派遣会社に登録すること、また派遣先との交渉力がある派遣会社に登録することです。

派遣会社により抱えている求人数には差があります。また同じ求人でも派遣会社によって時給が異なる場合もあります。同じ仕事でも他の派遣会社の方が時給が高い場合は時給が高い派遣会社に移りたくなるところですが、登録している派遣会社に交渉力があれば、他の派遣会社と同等の時給になるように交渉してくれるはずです。

また高時給の求人は、ほぼ即戦力としてすぐに現場で活躍してほしい場合がほとんどです。そのため介護福祉士や実務者研修などの上位の資格を取得しておくこと、どの現場でも対応できるスキルを磨いておくことも重要です。

介護派遣会社の選び方とおすすめ

派遣会社は数多くあるため、どの派遣会社にすればよいのか迷うことも多いです。

以下に選び方とおすすめについてまとめます。

介護派遣会社の選び方

派遣会社を選ぶ際は複数の派遣会社や派遣サイトに登録して、比較してみることをおすすめします。最初の判断基準としては、契約実績が多い、介護業界に特化している、資格取得の支援制度がある派遣会社は安心です。

アドバイザーと面談してみて自分に合う派遣会社なのか、また自分の希望に合う求人があるのか判断するとよいでしょう。いくら口コミや評判が良くても、実際に面談してみたら自分と合わないと感じることは多々ありますし、希望の求人がないこともあります。

また派遣会社も重要ですが、アドバイザーとの相性も重要です。派遣先を決めるときだけではなく、スキルアップや資格取得の相談ができる、就業後も仕事の状況等の確認や悩みの相談にのってくれる、正社員へのキャリアアップを考えた場合も適切なアドバイスをしてくれるアドバイザーが望ましいです。

アドバイザーが介護業界に詳しくなかったり、親身に対応してくれなかったりする場合は、他の担当者に変更してもらうか、違う派遣会社にお願いするべきです。早く契約を取りたいために一方的に話を進めたり、希望に合わない求人でも良い点ばかりを羅列して強引に勧めてきたりするようなアドバイザーがいる派遣会社は要注意です。

おすすめの介護派遣会社

大阪・関西エリアで介護派遣で働きたい方にはユメシア転職JOB大阪・関西エリアの看護介護専門の転職サイト ユメシア転職JOB がおすすめです。

ユメシア転職JOBは、介護職・看護職・保健師を専門としており、医療・福祉の現場と太いパイプを持つゆえの厳選したお仕事情報を提供できます。また給与や条件面だけではなく、職場の雰囲気やキャリアプラン、プライベートの充実まで重視した丁寧な転職サポートに定評があります。

そのほかでおすすめは以下の介護派遣会社です。

・きらケア派遣介護派遣の求人/募集情報サイト【きらケア介護派遣】

・かいご畑介護求人専門サイト かいご畑

どちらも優良な求人が多数あり、無料の資格取得制度があるのがおすすめポイントです。介護業界に精通したアドバイザーが多数在籍しており、手厚いサポートが受けられます。履歴書の添削や面接の指導、給料の交渉、派遣開始後も継続したフォローが受けられるため安心して仕事選びや働くことができます。また無料の資格取得制度で費用の負担に悩まずにキャリアアップもめざせます。

介護派遣で働くメリットとデメリット

介護派遣で働くメリットは多いものの、正社員と比べるとデメリットがあるのも事実です。メリットとデメリットの両方を把握して、自分に合う納得のいく働き方を選択することが大切です。

正社員と比較した派遣のメリット・デメリット

介護派遣のメリットとデメリットは以下のようなものがあります。

[メリット]

・勤務日数や勤務時間を自分の都合に合わせて調整できる。家庭やプライベートな事情、体力など希望するライフスタイルに合わせた働き方ができる。

・パートよりも高い時給で働ける。

・さまざまな介護施設、事業所で経験を積める。特養やデイサービス、訪問介護などの違う業態の業務内容を知れるため、自分に合う仕事を探せる。

・残業がないことが多い。

・福利厚生が整っている派遣会社の場合、資格取得の支援やサポートを受けられる。

・個別の事情に対応してもらえるため、ブランクがあっても条件に合った仕事を探してもらえる。

[デメリット]

・基本的に有期契約で派遣の期間は決まっているため、正社員と比べると不安定といえる。派遣先が自分に合っている、働きやすい職場であっても、自分の希望だけでは期間を延長したり、正社員へ登用してもらったりすることはできない。

・キャリアアップや役職に就くことはできない場合が多く、重要な仕事は任せてもらえないため仕事の幅が広がらない。現場で不足している人員を期間限定で補う場合がほとんどのため、任される業務も限定的で経験値を積めないこともある。

・パートやアルバイトの介護スタッフから、派遣先によっては正社員から「高い時給をもらっている」と風当たりが強い場合がある。

まとめ

本記事では介護派遣の時給の相場、時給が高い理由について解説し、また時給アップの方法と介護派遣で働くメリットとデメリットを紹介しました。

自分のライフスタイルに合わせた働き方がしたい、介護や育児、プライベートを優先させたい、体力がないために夜勤は自信がなく常勤としては働けない、またブランクがあるけれど介護の仕事を再開したいなど、介護派遣であれば個々の事情に合わせた働き方ができます。多くの選択肢の中からご自身の望む働き方をめざしてください。

介護の仕事は心身ともに負担が大きく大変な仕事です。しかしやりがいも大きく楽しい仕事でもあります。

介護派遣で自分に合う働き方をみつけることができて、介護業界から去ってしまう人が減ること、また長く活躍できる人が増えることを願っています。

ミカ

ミカ
介護福祉士、介護支援専門員

大学卒業後はサービス業に従事し、31歳のときに介護業界へ転職。特別養護老人ホームで約10年介護士として経験を積み、現在は居宅ケアマネジャー4年目。