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レクリエーション介護士とは?無駄?仕事内容やメリットを分かりやすく説明

2023/05/12

最終更新日:2024/04/28

・レクリエーション介護士って何?
・わざわざ取得してどんな意味があるの?
・介護レクの資格の種類が知りたい

介護レクの資格取得について網羅的に知りたいと感じていませんか?介護レクは誰でも取り組めますが、資格を取得することで高度なレクリエーションを提供できるようになるのです。

この記事では、レクリエーション介護士2級保有者の立場から、介護レクの資格を取得する価値と意義について解説します。
最後まで読むと、レクリエーション介護士の魅力が伝わると思います。
レクリエーション介護士は、質の高い介護レクを提供すると共に、介護の仕事の幅を広げる価値ある資格です。

資格を活かせる職場に転職したい、勉強の時間を確保するために転職したい、と考えている方はお気軽にご相談ください。

この記事で分かること

  • レクリエーション介護士の詳細
  • 介護レクに関する資格の種類
  • 資格を取得するメリットと取得方法
  • 取得後に活躍できる職場

レクリエーション介護士とは?

レクリエーション介護士とは、一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会が運営する民間資格のことを言います。
高齢者や障がい者などの生活を支援する介護職の一種です。
レクリエーションや娯楽などを通じて利用者の心身の健康を維持することを目的とした仕事を担います。

介護レクに関する高度な知識と技術があることをアピールできるため、最近注目を集めています。

レクリエーション介護士の仕事内容


利用者の機能訓練や社交的スキルの向上、心身のリフレッシュを目的としており、様々なイベントをアクティブに提供します。
具体的には、音楽・ダンス、手芸・工作、スポーツ、レクリエーション施設の利用、外出活動などです。
利用者の興味や嗜好に合わせて、さまざまな場面で個別プログラムを作成することもあります。

レクリエーション介護士になるには

レクリエーション介護士には2級と1級があります。

まずは2級から取得して、より高みを目指したい人は1級に挑戦してください。

それぞれの試験概要を説明します。

レクリエーション介護士2級

年齢や経験による制限はないため、介護に興味のある人なら受験資格は誰でもあります。
取得するための手段としては下記の3つです。

・通信講座

・通学講座

・団体研修

それぞれ解説します。

通信講座

通信講座を受けられるのは業務提携しているユーキャンだけです。
在宅でテキストや動画などを利用して自分のペースで学ぶことができます。

教材:テキスト+DVD+テスト

受験費用:35,000円程度(一括払いの場合、税込)

学習期間:約3ヶ月

試験方法:筆記試験(選択式50問で60点以上で合格)+添削課題

通学講座

通学講座は6時間×2日間が目安となります。
直接、講師から活きたレクリエーションを学べるのがメリットです。

教材:テキスト+講習+テスト

受験費用:35,000円~

学習期間:6時間×2日間=12時間 ※学習時間はあくまで目安です

試験方法:筆記試験(選択式50問で60点以上で合格)+添削課題(レクリエーション企画書の提出)

団体研修

団体研修は公認講師が介護施設などに出向き、職員に直接レクリエーションを指導します。

施設ごとの課題や悩みなどを講師と共有しながら、一人ひとりにあったレクリエーションを模索できるのが特徴です。

教材:テキスト+講習+テスト

受験費用:団体割引あり。要相談。

学習期間:2日程度

試験方法:不明

選択肢はさまざまですが、自分に合った方法を選んでください。

レクリエーション介護士1級

レクリエーション介護士1級は、2級取得者のみ挑戦可能です。
レクリエーション活動の企画立案・実施において、高度な知識や技能を身につけていることが証明される上位資格です。

2級とは違い、下記のような段階を経て資格を取得することになります。

1.通学による必須講座の受講

2.実技試験の合格

3.筆記試験の合格

4.現場実習

それぞれ解説します。

通学による必須講座の受講

専門の講師による講義を受講します。

①レクの意義と効果

②レクのアレンジ

③自立支援に向けた全体計画

④集団の役割

⑤レクの実行

協会が指定した日時と場所に出向く必要があります。

講義が終了したら、同様に指定された日時・場所で実技と筆記の試験が行われます。

実技試験の合格

実技試験は、レクリエーション活動計画書をもとにレクを組み立て、実演するまでを10分以内に実施します。

100点満点中、60%以上で合格です。

筆記試験の合格

筆記試験は、選択式、記述式、小論文などを実施します。

120点満点中、60%以上で合格です。

現場実習

実技、筆記ともに合格したら、実際の介護現場で3施設分の実習を受けます。

実習先は、自身が勤めている勤務先以外から選択します。

実習を終えると、晴れて1級取得です。

【公式】レクリエーション介護士

その他の介護レクリエーション資格4選

レクリエーション・インストラクター

レクリエーション・インストラクターとは、様々な年齢層に対して、スポーツや遊び、文化活動などを通じて、心身の健康増進を図るレクリエーションの企画や指導を行うことができる資格です。
介護の現場においても、利用者の心身の健康維持や生活の質の向上につながるレクリエーション活動を企画・実施できます。

介護レクインストラクター(R)

介護レクインストラクター(R)とは、介護の現場において、高齢者や障がい者などの利用者に対して、レクリエーション活動を企画・実施するための専門知識を有することを認定する資格です。
介護レクが得意な職員として、利用者のコミュニティ拡大や生活の質の向上につながるレクリエーション活動を行えます。

認知症予防レクインストラクター(R)

認知症予防レクインストラクター(R)とは、認知症の予防や改善を図るためのレクリエーション活動を企画・実施するための専門知識を認定する資格です。
高齢者の認知症予防に効果的なレクリエーションを提供できます。

福祉レクリエーション・ワーカー

福祉レクリエーション・ワーカーとは、障がい者や高齢者、児童などに対して、レクリエーションを通じた生きがいの提供、生活の質の向上や社会参加の促進を図る人材を育成する資格です。
介護職員としてのレクリエーション活動に加え、福祉施設や地域でも活躍できます。

無駄?介護職がレク資格を取得するメリット

介護レクの資格取得に対して

・資格取得に費用がかかるからもったいない

・資格がなくてもレクはできるからムダ

・資格を持っているからといって給与が上がるわけではない

という声が聞かれます。

しかし、介護職がレクリエーション関連の資格を取得することには、3つのメリットがあるため紹介します。

実践的なレクリエーション企画ができる

レクリエーション資格を持っている介護職は、利用者の好みやニーズに合わせた実践的なレクリエーション企画書の立案ができます。
例えば、歌を歌ったり、手芸をしたり、野外活動を楽しんだりとさまざまです。
活動することで利用者の生活に潤いや喜び、笑顔を与えることができます。

利用者とのコミュニケーションが増える

レクリエーション活動は、利用者とのコミュニケーションを増やす良い機会です。介護職が利用者と共に活動することで、生活の中での関心事や要望を知ることができます。
また、利用者も介護職との交流を楽しみにしているため、コミュニケーションの増加に繋がります。

転職やキャリアアップに有利

レクリエーション関連の資格を持っている介護職は、介護業界において転職やキャリアアップに有利と言えます。
例えば、レクリエーション関連の職種への転職や、施設のレクリエーション企画を担当することもあります。
資格を持っていることで、職場内での評価が高まるのです。

資格取得方法とスクール選び

レクリエーション関連の資格を取得するには、通信講座や通学講座があります。
また、スクール選びや勉強法にも注意が必要です。

通信講座と通学講座の比較

通信講座は自宅で学べるため、仕事や家庭との両立がしやすく、自分のペースで学べます。
一方、通学講座は講師やクラスメートと交流できるため、学習意欲が高まります。実技の練習や指導を受けられるため、実践的なスキルが身につくのが特徴です。
どちらが自分に合うか、メリット・デメリットを比較検討してください。

スクール選びのポイント

レクリエーション介護士を目指すには、資格取得のためのスクール選びが大切です。
スクールを選ぶポイントは以下の4点です。

・スクールの評判を確認する
・コース内容やカリキュラムを確認する
・施設との提携状況を確認する

・料金や受講スケジュールを比較する

それぞれ解説します。

スクールの評判を確認する

口コミサイトや評価サイト、または実際に通った人の意見を参考にします。

スクールの歴史や実績、講師陣の経験なども調べてください。

コース内容やカリキュラムを確認する

資格取得のための必要な科目や試験内容などが、カバーされているか確認してください。

実習や実技の時間が多いかどうか、そして他のスクールと比較したときの内容の充実度も大切です。

施設との提携状況を確認する

スクールがどのような施設と提携しているか、提携していない場合は実習の手配ができるかどうか確認してください。

施設での実習や就職先の紹介など、実際の現場とのつながりがあるかどうかも大事な要素です。

料金や受講スケジュールを比較する

スクールによって受講料や教材費、実習費などが異なるので、比較して自分に合ったスクールを選んでください。

受講スケジュールが自分の予定に合うか、夜間や週末に開講しているかどうかもチェックします。

おすすめの勉強法

以下は、レクリエーション介護士資格取得の際におすすめの勉強法です。

1. 教材を使った勉強

重要な情報をまとめて学ぶのが効率的。
問題集や過去問を解くことで、自分の理解度を確認できます。

2. 研修会や講習会に参加する

研修会や講習会は、実践的な知識や技術を学べる場。他の参加者との交流もできるため視野が広がります。

3. 実践的な経験を積む

介護施設や福祉施設でのボランティア活動やアルバイトを通じて、実際に利用者と接する経験を積むことが大切です。
現場での実践的な経験は、試験に出る問題だけでなく、実際の現場でも役立ちます。

4. グループで勉強する

友人や同僚と一緒に勉強することで、情報交換や意見交換ができます。
相手が理解していないところを教えたり説明したりすることで、自分自身の理解を深めることができます。

上記の勉強法を組み合わせた、効率的な学習が重要です。
自分に合った勉強法を見つけ、計画的に学習してください。

資格取得後の活躍の場と仕事内容

資格は取得したあと、どう活用するかが重要です。
レクリエーション介護士はどのような職場から需要があるのか紹介します。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、高齢者が自立した生活を送れるように支援する施設です。
レクリエーション介護士は、入居者の娯楽やコミュニケーションの場を提供するために、レクリエーション活動の企画や運営を行います。
入居者の健康管理や日常生活のサポートなども行います。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、要介護度が高い高齢者が生活する施設です。
レクリエーション介護士は、入居者の健康管理やレクリエーション活動の企画・運営、介護スタッフとの連携などを行います。
入居者の心身の健康維持に取り組み、生活の質の向上を支援します。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、病院から退院した患者のリハビリを支援する施設です。
レクリエーション介護士は、患者の生活リハビリにおいて、レクリエーション活動の企画・運営やコミュニケーション方法の支援などを行います。
入居者の身体機能の回復や生活能力の向上に取り組み、社会復帰を支援します。

グループホーム

グループホームは、認知症や身体障害のある高齢者が少人数で共同生活をする施設です。
レクリエーション介護士は、入居者がより充実した生活を送るため、レクリエーション活動の企画・運営や、日常生活の支援を行います。
入居者の特性に合わせた個別支援も行います。

デイサービス

デイサービスでは、高齢者に対して食事や入浴、排泄などの介護サービスを提供するほか、レクリエーションや趣味活動、社会参加支援などのプログラムを展開しています。
介護が必要な状態でも受け入れるため、介護職の需要が高まっています。
デイサービスでの仕事内容は、介護サービスの提供に加えイベントの企画や運営、利用者の健康管理などです。

よくある質問

レクリエーション介護士を取得するにあたって、よくある質問を掲載します。

レクリエーション介護士資格の難易度は?

レクリエーション介護士2級は、比較的に取得しやすく、介護レクに対する基礎知識と実践能力が身につくようになっています。
​正答率が60%以上で試験合格です。​​
取得するために必要な経験や資格はなく、​年齢も問われません。
レクリエーション介護士の合格率は公表されていません。
ただし、レクリエーション介護士2級は、受講期間内であれば合格するまで何度でも無料で挑戦できるため安心です。

参照元:【公式】レクリエーション介護士

資格取得の効果と将来性は?

​レクリエーション介護士の資格を取得することで、​高齢者とのコミュニケーションスキルやレクリエーションの企画力などが身につきます。
しっかりと根拠に基づいたレクリエーションが可能となるため、​​介護福祉士としてのスキルアップとして最適です。

無資格、介護職員初任者研修や実務者研修からのスキルアップとして受験するのもオススメです。
​将来的には​高齢化社会の進展に伴い、​レクリエーション介護士の需要が増加することが予想されます。

介護レクインストラクターとレクリエーション介護士の違いは何ですか?

介護レクインストラクターは、レクリエーション介護士と同様に介護職員に必要なレクリエーションの知識を学ぶ資格です。
しかし、介護レクインストラクターは、介護職員向けのレクリエーション活動指導者としての資格となります。
レクリエーション介護士は、介護現場で利用者に直接活動を提供しますが、介護レクインストラクターは、高齢者施設や老人ホームなどで働く介護職員に向けてレクリエーションの方法を指導します。

レクリエーション介護士は無駄?

レクリエーション介護士は決して無駄ではありません。
習得スキルは利用者の生活の質を向上させることに貢献し、介護現場において欠かせない存在として評価されています。
レクリエーション活動は、

・利用者の社交性の拡大

・コミュニケーション能力の向上

・身体機能の改善

・認知症の予防や改善

などに大きく貢献するのです。
利用者に対してリラックスできる環境を提供できれば、ストレス軽減や心理的な支援も可能です。

レクリエーション介護士は、単なる遊びや娯楽ではありません。
レクリエーションプログラムの企画・実施や、利用者のニーズに合わせたアクティビティの提供など、専門的な知識や技術を要することもあります。
レクリエーション介護士には高度なスキルや知識が求められるのです。

まとめ

本記事では、レクリエーション介護士についての基本的な情報や、資格取得方法、活躍の場、よくある質問について紹介しました。
レクリエーション介護士は、介護現場での利用者のQOLを向上させるために重要な役割を果たしています。
資格取得には、通信講座や通学講座などがありますが、自分に合ったスクール選びが大切です。
レクリエーション介護士という資格は、介護現場だけではなく、福祉施設、事業所や企業などでも活躍できます。
介護レクに関心がある方は、レクリエーション介護士の資格取得をおすすめします。

資格を活かせる職場に転職したい、勉強の時間を確保するために転職したい、と考えている方はお気軽にご相談ください。

この記事の執筆者

あべ
介護福祉士・レクリエーション介護士2級・認知症ケア指導管理士

介護付き有料老人ホームにて介護歴10年以上。保有資格は介護福祉士・レクリエーション介護士2級・認知症ケア指導管理士。介護リーダー歴も5年以上あり。高齢者施設に勤務しながらWebライター・ブロガーとして活動中。