ホームヘルパー2 級と介護職員初任者研修の違いは？できることや給料は変わる？

介護の入門資格とされている「介護職員初任者研修」。その前身となるのが「ホームヘルパー2級」です。

この2つの資格は、同等の効力を持つものの、同じ資格ではありません。仕事内容でできることの違いや、給料への違いはあるのか、気になるポイントや注意点をまとめます。

ホームヘルパー2級とは？

ホームヘルパー2級とは、もともと訪問介護向けの介護資格でした。介護保険制度の創設当初、介護の資格として高い認知度を誇っていた資格です。

ただ、ホームヘルパー2級は2013年3月末に介護保険法施行規則の一部改正にともなって廃止となり、介護職員初任者研修という名称に変わりました。

ホームヘルパー2級の資格取得者は、介護職員初任者研修の修了者と同等に扱われます。現在は「介護職員初任者研修」の資格を、介護資格のファーストステップとして取得する方が多いです。

ヘルパー2級から初任者研修に変わった理由

ホームヘルパー2級は、そもそも訪問介護に特化した資格だったため、在宅介護向けのカリキュラムが多く組まれていました。

しかし、介護体制が変わり、様々な形態の介護施設が増えたことで、在宅以外の介護知識やスキルが求められるようになりました。様々な形態の介護に対応できる新しいカリキュラムを組むため、ホームヘルパー2級から初任者研修に変わりました。

ヘルパー2級と介護職員初任者研修の違い

ホームヘルパー2級の資格取得者は、介護職員初任者研修の修了者と同等に扱われます。ただ、同じ資格ではありません。ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いをまとめます。

　学習カリキュラムの違い

介護職員初任者研修には、ホームヘルパー2級になかった学習科目が1つ追加されています。「認知症の理解」のカリキュラムです。

超高齢化が進み、認知症患者数は増加傾向。認知症に関する正しい知識がなければ、適切なケアが難しい場面も数多くあります。介護の現場では「認知症の理解」は、もはや必須の知識だといえるでしょう。

　施設実習の違い

ホームヘルパー2級は、30時間の施設実習が必修でした。介護職員初任者研修では、施設実習の代わりにスクリーニングの授業時間が拡大されています。通学講座での実技カリキュラムが増えたということです。

施設実習は希望者のみとされており、必要に応じて施設実習を行う場合があります。

　筆記試験の違い

ホームヘルパー2級は、受講するだけで、修了試験を受けずとも取得できる資格でした。一方、介護職員初任者研修は、受講後に修了試験の筆記試験に合格する必要があります。

選択式と記述式の試験で、合格点は100点満点中70点以上となっています。難易度自体はそれほど難しくありません。研修内容をしっかり理解していれば、問題なく合格できるでしょう。

ヘルパー2 級と介護職員初任者研修の違いによる注意点

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は、同等な資格とみなされることが一般的です。ただ、名称変更によってどんな影響があるのか気になりますよね。名称の違いによる注意点や気になるポイントをまとめます。

　資格を取り直す必要は？

ホームヘルパー2級の資格は、介護職員初任者研修と同等の資格と認識されます。ホームヘルパー2級の資格を取得済みの方は、改めて初任者研修を受け直す必要はありません。

　資格の違いは仕事内容や給料に影響する？

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は、同等のスキルを持っていると認識されるため、仕事内容への影響はないと考えていいでしょう。同じ内容の業務に従事できます。

また、ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修の違いで、給料の差は出ないと考えられます。昇給を目指すなら、より高いレベルの資格を取得しましょう。

　履歴書にはどう記載する？

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は、履歴書でも同等の資格効力を持ちます。求人の条件が「介護職員初任者研修修了者」となっている場合も「ホームヘルパー2級」の資格を保有していれば応募可能です。

履歴書に「ホームヘルパー2級」の資格を記載する場合は、正式名称である「訪問介護員2級養成研修課程修了」と記載しましょう。

ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は、同等の資格ではありますが、同じ資格ではありません。そのため「ホームヘルパー2級」の資格保有者が「介護職員介護職員初任者研修修了」とは記載できないので注意しましょう。

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