利用者と施設を繋ぐ【生活相談員のお仕事】 | 大阪・関西エリアの看護介護専門の転職サイト  ユメシア転職JOB

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利用者と施設を繋ぐ【生活相談員のお仕事】

2021/09/09

最終更新日:2021/09/09

生活相談員と呼ばれる職種を聞いたことがある、という方はいらっしゃると思いますが具体的にどのような職業なのかはご存知ですか?この記事では生活相談員について、仕事内容や就職先、給与や資格についてご紹介いたします。

生活相談員 ケースワーカー ソーシャルワーカー 介護職員 介護士
生活相談員って?

生活相談員はソーシャルワーカーと呼ばれることもあります。主に特別養護老人ホームやショートステイ、デイサービスなどの介護福祉施設が職場となります。利用者様やそのご家族との相談業務や施設との調整や手続き、地域等のコミュニティとの連携など、介護福祉サービスにおける様々な連携や調整をすることが主な役割です。

ケアマネージャーと何が違うの?

先日紹介しましたケアマネジャーの主な仕事は介護サービスを必要とする方の支援計画書(ケアプラン)の作成であり、利用者様とそのご家族の要望に沿って、その人にとって適切な介護サービスが提供できるように計画を練ることです。

生活相談員は利用者様対ケアマネジャーや、利用者様対施設との調整を行う窓口の役割を担います。業務の幅は広く、介護サービスを受けるにあたりマルチに活躍する重要な職業です。

ケアマネジャーが立てた計画を実際に行動に移していくサポートをする役割ですね。

生活相談員のお仕事

・施設の入所や退所の手続き
・サービス利用開始や中止の手続き
・ケアマネジャー/他機関/地域との連絡や調整
・施設と利用者様の連絡・調整
・介護スタッフのサポート
・苦情や意見への対応
・デイサービスの個別援助計画作成
・ケアプランの作成援助

生活相談員の仕事、鍵となるのは「相談・連携・調整」です。上記の業務は施設や利用者様のケアプランによっても求められることが異なってきますので、臨機応変な対応が求められます。

介護職との兼務について

介護職と生活相談員の兼務をしている方もいらっしゃいます。生活相談員の仕事は看護師や理学療法士のように定義がはっきりとしているわけではないので、多くの施設で生活相談員も介護業務を行っているようです。そのため生活援助や身体介護などの知識・技術の習得が求められることが多くあります。

介護業務と生活相談員の業務の役割は働く施設によって変わってきますが、適切な相談業務をするためにも介護職についての理解を深める必要があります。

生活相談員の資格

生活相談員とは職種の名称であり、実は資格ではないのです。よって、資格試験等はなく、要件を満たせば生活相談員になることができます。

生活相談員になるための要件

・社会福祉士
・精神保健福祉士
・社会福祉主事任用資格

上記の他に自治体によって介護福祉士やケアマネジャーが含まれる場合もあります。詳細は各自治体に問い合わせるのが良いでしょう。

また、自治体によっては上記の資格を持っていなくても生活相談員になることができる自治体もあります。

東京都では「老人福祉施設の施設長経験者」、神奈川県では「介護保険施設または通所系サービス事業での常勤2年以上(360日以上)の介護の実務経験」、福岡県では「社会福祉施設で3年以上の実務経験

これがあれば要件の資格がなくても生活相談員になることができます。

活躍の場は?

生活相談員の活躍の場はたくさんありますが、代表的なものを紹介します。

・特別養護老人ホーム
・デイサービス
・介護付き有料老人ホーム
・介護老人保健施設

施設形態や規模によって業務内容は変わりますが、共通しているのは窓口としての役割です。いずれの施設においても、重要な業務は相談・調整という部分は変わりません。

デイサービスには1名以上、ショートステイの施設では利用者100名につき1名などといった配置基準が設けられています。

これ以外にも各都道府県で異なる配置基準が定められている場合もありますのでご確認ください。

生活相談員の給与

処遇改善加算などもあり、平均基本給213,000円、手当や賞与を含めた平均給与は343,310円とされています。

2019年には332,980円だったので比較すると直近で10,000円以上も増えており、今後需要も上がり将来性のある職種だと言えますね。

生活相談員のやりがい

生活相談員は利用者がその施設や事業所に入所する前段階から、利用者様にも施設にも関わる仕事です。いざ入所してもそこで終わりではなく、適宜サポートが必要となりますが、徐々に利用者様や家族の方の生活が少しずついい方向に向かうのを間近で見ることができ、感謝の言葉をいただくこともあります。

時には利用者様や家族の方と施設、他機関の間で板挟みになってしまうことや、苦情の窓口になることもありますが、専門知識を駆使して問題を解決できる際には大きなやりがいを感じられるでしょう。

介護の仕事においてとても重要な「連携」を担う大切な役割である生活相談員は、外侮の専門職との連携もとても大切です。利用者様やそのご家族にとって「親しみやすい」「相談しやすい」存在であることはもちろん、外部の機関の方からも頼られる存在になれば、この仕事を選んで良かったと強く感じられますね。

話しやすい、頼りになると感じてもらえる雰囲気と人柄が求められます。また、人と人との間に入り、広い視野で状況や物事を捉え解決に導くこと、円滑に進めていくことが得意な人に向いている職種です。スケジュールなどを調整していく必要もありますし、問題解決に向けてフットワークの軽さも重要です。

とてもやりがいやある職種のようですね。簡単な仕事ではありませんが利用者様やそのご家族にとって、介護サービスを受ける前に出会う存在。安心感を与え、不信感を抱かせない振る舞いも求められます。