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ケアマネジャーのまとめ役 【主任介護支援専門員】のお仕事

2021/08/23

最終更新日:2022/01/03

ケアマネージャーという資格はよく耳にしますが「主任ケアマネージャー / 主任介護支援専門員」という、ケアマネージャーの上級資格があるのをご存知ですか?

まだ誕生して15年程しか経っていないので馴染みが薄いかもしれませんが、ケアマネジャーの資格を保有している方や、これから取得を目指す方にとって、必ずキャリアアップにつながる資格です。

この記事では主任ケアマネジャーの活躍の場、仕事内容、目指すための要件をご説明いたします。

主任ケアマネジャーってどんな資格?

2006年の介護保険改正の際に生まれた資格なのでまだ誕生から15年と、歴史の浅い資格です。ケアマネジャーの資格を持つ人の中から、所定の研修を受けた人が取得できます。資格取得に必要な研修や資格の管理などは、ケアマネジャー資格と同じく各都道府県が行なっています。

 そもそもケアマネジャーって?

ケアマネジャー(介護支援専門員)は日常生活に支援が必要な高齢者の方などに、介護保険サービスやその他のサービスを組み合わせることでケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、QOLを上げ、より良い暮らしをサポートすることが主な業務です

主任ケアマネジャーは、ケアマネジャーのまとめ役的存在です。新人ケアマネジャーの指導や育成、相談から、介護が必要な方のケアプランを作成する際のケアマネジャーのサポートや相談、また、地域課題の発見や解決、地域発展のために尽力することが求められます。

主任ケアマネジャーは居宅介護支援事業所介護老人福祉施設だけでなく、公的な支援機関である地域包括支援センターなどでも活躍できます。

特定事業所加算を取得する事業所には主任ケアマネジャーの配置が義務付けられており、こういった事業所で活躍する主任ケアマネジャーもいます。

主任ケアマネジャーに求められる役割は多く、一定の経験を持つことが要求されるほか、高度な知識が必要とされるため専門の研修を受けることが必須条件とされています。

主任ケアマネジャーに期待される役割3つ

・介護に関わる様々なサービス(医療・福祉・介護保険)のネットワーク向上

・他ケアマネジャーへの助言・指導・フォローアップ

・地域の課題や特性を見極め、包括ケアシステムを進める

どの課題もケアマネジャーよりさらに広い視野や豊富な経験・知識が求められます。主任ケアマネジャーはケアマネジャー業務のエキスパートと言えるでしょう。

主任ケアマネジャーを取得するメリットは?

 一定の経験年数があり、研修を受ければ資格取得が可能

後述の要件を確認いただければわかりますが、主任ケアマネジャーはケアマネジャーとして一定期間の経験があり、「主任介護支援専門員研修」を受講すれば資格を取得することができるのです。難関試験に向けた必死の勉強が必要であったり、面談があったりするわけではないので取得しやすい資格と言えます。

 主任ケアマネジャーの配置が必須という職場がある

地域包括支援センターには主任ケアマネジャーか、それに準ずる人を配置することが義務付けられています。特定事業所加算を取得する事業所にも同じように配置が義務付けられています。つまり、主任ケアマネジャーの有資格者に限定した求人募集をしている職場があるのです。活躍できる場も広がりますね。

 「キャリアがある人!」と認識される

名刺の肩書に「主任ケアマネジャー」「主任介護支援相談員」と書いてあると、それだけで経歴やキャリアの高さを認識してもらえます。ケアマネジメントをしていく中で、利用者さんやそのご家族に安心感を与え、任せられる!と思ってもらえることも多いでしょう。

 転職しやすく、社会貢献しやすい

主任ケアマネジャーがいなくては運営できない機関や事業所がありますので、転職に強い資格の一つと言えますね。一人のケアマネジャーという立場を超えて、新人への指導や地域での介護発展に貢献することができ、仕事へのやりがいも感じやすい職業です。

 専門員として誇り

ケアマネジャーの資格は数ある介護の資格の一つの到達点です。しかしさらに専門性が高くケアマネジャーの上級資格として存在するのが主任ケアマネジャーです。十分な知識とスキル、経験が必須となるので、専門職としての誇りを持って働くことができますね。

では主任ケアマネジャーの資格取得のためには何が必要でしょうか?

主任ケアマネジャーになるための要件

特別な資格試験はなく、一定の実務経験と「主任介護支援専門員研修」の受講が必要となります。研修を受講する要件は自治体によって多少の違いはありますが、ほとんどが以下のような条件のいずれかを満たしている必要があります。

  • 専任のケアマネジャーとして勤務していた経験が通算5年(60ヶ月)以上ある
  • ケアマネジメントリーダー養成研修を受講し、専任のケアマネジャーとして働いた期間が3年(36ヶ月)以上ある人
  • 主任介護支援専門員に準ずるもの」として地域包括支援センターに配置されている人
  • ケアマネジャーの業務に関し、十分な知識と経験を持っており、都道府県によってそれが認められた人

また、受講費用も自治体によって異なります。東京都は52,600円大阪府は60,000円福岡県は30,000円となっています。地域によって最大41,000円もの差があるようです。受講前に費用や条件について、お住いの自治体にご確認ください。

また、2016年より主任ケアマネジャーは5年ごとの更新制の資格となっており、5年ごとに主任介護支援専門員更新研修を受講する必要があるので注意しましょう。

主任ケアマネジャーの歴史は浅く、需要や待遇はこれからさらに伸びるでしょう。資格取得のハードルは、人によって高く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ケアマネジャーの資格を取得済みで経験を積んでいる方は、ぜひ一度自治体に要件を確認し、取得に向けて動いて見るのはいかがでしょうか?