ボランティア活動を通じて「子ども真ん中社会」実現へ。支援する側・される側の垣根のないコミュニティ構築 | 介護・看護・保健師の転職サイトaunジョブ

DREAM INTERVIEW

各界リーダーへの夢インタビュー

金川聡美
南流山子ども食堂代表 ピアニスト
南流山子ども食堂代表 ピアニスト 金川聡美

ボランティア活動を通じて「子ども真ん中社会」実現へ。支援する側・される側の垣根のないコミュニティ構築

――あなたのお仕事について具体的に教えてください。

ピアノ講師、ピアニストです。

一方、7年前から千葉県流山市でボランティアとして「南流山子ども食堂」を運営しています。現在の活動は、皆で一緒に食事をする食堂、無料学習支援(学び場)、フードパントリー(無料食材配布、お話会)、個別家庭訪問・LINE相談(登録者約500人)、小学校などへの出前授業、講演活動などです。これまでに述べ1万人以上の方とご縁を紡いできました。

食堂では全員と必ず話すようにしています。話さなかったら普通のレストランと変わりません。また、LINEや対面でハイリスクと判断したら24時間以内に自宅まで緊急支援に向かいます。そして、支援する側、される側の垣根を作らないこと、属性を限定しないことも徹底しています。一般的に子ども食堂というと、貧困やネグレクトで食事を満足にとれない子ども向けというイメージですが、私たちはそうした子どもを含めた全ての子どもたちに門戸を開いています。

社会に幸せを残して死ぬことが私の喜び

――この仕事を始めたきっかけを教えてください。

子ども食堂を立ち上げる半年前に母を亡くしたのですが、母は「もう少し生き長らえたら、一緒にボランティアとかしたいね」と言っていました。その約束を叶えるためです。

母は私が子どものころから病気がちでした。母が入院しているときは、近所のおばちゃんたちがご飯を持ってきてくれたり、自宅に上がってご飯を作ってくれたりしてくれました。そのおばちゃんたちはご飯という物にかえた「心」を持ってきてくれていました。その恩返しの意味もあります。

また、私が16歳のときに20歳だった兄が事故死し「人の命は有限である」と心から実感しました。なぜ兄は死んだのに、私は生かされているのか、兄の死に意味はあったのか?と10年以上答えを探し続け、「社会に幸せを残して死ぬ」ことが私の喜びだと気づいたからです。

弱みを隠さないことで人が自然と集まってくる

――あなたの強みは何ですか?

弱みを隠さないところです。出来ないことは出来ないと認めて、死ぬ気で勉強しますし、助けが必要なときは周りに「助けて」と大声で叫ぶことが出来ます。すると、「なんか頑張っているぞ。やれやれ手を貸すか」と私には絶対にない知識や能力、経験を持った人たちが自然と集まってきてくれます。これまでも常に優秀なブレーンに支えられてきたという自信があります。

日本の全ての子どもたちの精神的幸福度を向上させる

――あなたの使命とは何ですか?

「10年間で日本の全ての子どもたちの精神的幸福度を向上させる」です。

また、今の活動を始める前に、いくつかボランティア団体の扉を叩きましたが、どこも中心になって活動していたのは子育てが一段落して時間に余裕がある女性のことが多く、私のように仕事と育児が現役中の人が活動することについては、明確に反対はされませんでしたが「あなたには無理なんじゃないの」と言いたい雰囲気が感じられました。しかし、ボランティアをしたいという気持ちに年齢や立場は関係ありません。誰もが「自分の持っている1%を差し出す」というボランティアの精神を気軽に実践できる社会を作りたいと考えています。

本当の「子ども真ん中」を実現させたい

――あなたのこれからの夢を聞かせてください。

私の使命を実現するためには、これまでの子ども食堂の域を超えた活動が必要と考えており、年内をめどにNPO法人を立ち上げる計画です。その先駆けとして、2024年5月に子どもボランティアが主体で活動する青空地域食堂「青空えんてらす」をJR南流山駅前にオープンしました。児童養護施設から私の食堂に通っていたある子どもは、学校に行くことが難しく、友達とも馴染めませんでした。しかし、通い始めて1年経った頃、ぼそっと「私、スイーツを作りたい」と言いました。あんなに無気力だった子が自ら「何かをしたい」と感じたことがうれしく、その願いを叶えることが「青空えんてらす」につながりました。

キッチンカースタイルによる駅前食堂なのですが、子どもたちが調理や配膳などで主体的に関わります。無給ですが、活動を通じて自立性や自発性を養うことが出来ると考えます。「子どもは支援されるもの」という概念に加え、子どもが「社会に何かを与える存在になる」ことが目的です。これまでの7年間で繋がってきた不登校、児童養護施設入居者、生活保護世帯の子どもたちはもちろんのこと、こうした事情の有無に関係なく全ての子どもを積極的にボランティアサイドに巻き込み、私の考える本当の「子ども真ん中」を実現させたいと思います。

怖いと感じるのは「本気でやろう」と思っているから

――最後に、夢や目標に向かって新たな一歩を踏み出そうとしている方へ、メッセージをお願いします。

新たな道に踏み出すのは誰しも怖いものです。しかし、怖いと感じるのは「本気でやろう」と思っているからです。怖いと感じることにこそ積極的に取り組んでみましょう。私はピアノを学ぶために海外の大学に進学をしましたが、多くの費用が掛かりますし、卒業後に仕事がある保障もなく、怖さと不安だらけでした。今の若い人風に言えば「コスパが悪すぎ」ます。しかし、それを心配していたら何もできません。

また、なにかやりたい、始めたいと思うことがあれば、それを積極的に発信していきましょう。私も子ども食堂を立ち上げるときはFacebookで発信しました。すると、「私も同じようなことを考えていた」など全く知らない人たちから多くの反響があり、ボランティアに参加してくれました。その仲間たちは7年経った今でも中心メンバーです。そうした方の意見を元に理想を現実化するモデルを構築することができました。

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