あなたに、ほっとリラックス出来る時間をお届けします【ユメシア美術館2】
エッセンシャルワーカーの皆さんに、美術館に来たような時間を過ごしてもらうコーナー。
静かな環境で、ゆっくりとリラックス出来る、何かに没頭し、頭のモヤモヤをクリアにするような時間をお届けします。
今回ご紹介するのは、ペンシルアーティスト桜井智さんの作品です。

桜井さんより
日本には沢山の“守護”が存在します。2000年余りの歴史を誇る日本では、神事や仏事が有り、時には偶像を崇拝。寺院の表門には、守護神の“金剛力士像”がそびえ立ち、疫病が流行れば終息を願います。民間信仰として、アマビエなどが生まれました。無宗教の国と言われますが、至る所に神社仏閣は存在します。アニミズムの思想において、具象化された“妖怪”も生まれました。エネルギーを感じる場所は、パワースポットと呼ばれるようになり、たくさんの人が救いを求めて足を運びます。昔から日本人は、自然な生活の流れの中で祈り、守りを感じていたのではないでしょうか。
特に昨今は、守護を求めずにはいられない年でもあります。困難の収束と安寧を願い、烏滸(おこ)がましくも、具象という形で守護を表現しました。



桜井さんより
2020年3月の緊急事態宣言をきっかけに描きあげた、牡丹シリーズです。
ちょうど牡丹に蕾がつき始めた頃、街から人はいなくなりました。次第に蕾は膨らみ、咲き誇り、時期が来ると静かに枯れ落ちる。このように、全ての物事には終わりがあります。終わらない事柄はありません。どんな事でも。
この時期の気持ちを忘れないよう、2020年3月からの3ヶ月間の記録として、これらを残しました。
作家紹介

桜井智/ ペンシルアーティスト
長野県生まれ。東京都在住。
14歳の頃、陰影の美しさに魅了され鉛筆画を描き始める。
美術大学ではグラフィックデザインを学ぶ。
その後、歪みを感じながらも流動的に13年間過ごしたのち、心の許容範囲を超える出来事が起きる。
これをきっかけに「物事の二面性」と「無意識の制限からの解放」に目覚める。
歪みそのものの本質を理解し、自分自身を受け入れる事ができた「絵」と向き合う日々を送る。
= 桜井智さんのインタビュー記事はこちら =
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