—あなたのお仕事について具体的に教えてください。
注入治療や美肌治療を専門とする、美容皮膚科医です。患者様が気になるところや、より美しくしたい箇所を治療し心まで豊かにする…そんな医療を提供しています。
2020 年 8 月に美容皮膚科専門クリニック THE ROPPONGI CLINIC 六本木院を、2021 年 4 月に THE ROPPONGI CLINIC 恵比寿院をオープンしました。 朝から夜までみっちり診療に入り、その前後や間に打ち合わせを入れ、休みの日もやらないといけないこともあり、現在3 歳の子どももいますので、仕事と育児の両立は大変なところです。ですが、家族の手も借りながら、しっかりアンテナを張って常にアップデートの時間を確保するようにしています。
—この仕事を始めたきっかけを教えてください。

私は肌や体型など、気に入らないところがたくさんあるコンプレックスまみれの人間でした。それを美容医療で解決することで、本当に心が晴れる!と感じたことは大きなきっかけでした。その一方、敷居が高いといわれ、美容医療が悩みを解決できる方法としてなかなか浸透していないことに気が付きました。効果の見えづらいサプリメントや化粧品は手に取られても、美容医療といういい手段は、悩んでいる方々へ伝わっていない。誰でも悩みの根本解決のために、美容医療へしっかりアクセスできるようにしたいなと思ったこともきっかけですね。
代々、医師の家系で育った私には、常に医療は身近にありましたが、自分の肌の悩みと向き合ううちに、スキンケアやメイクへの興味が人一倍強くなっていきました。勉強詰めだった学生時代にニキビが増え、悩んで皮膚科医を訪れても親身になってもらえなかった…そんな苦い経験もあります。例えば、患者様にとって気になるイボでも、担当する医師によっては(悪性でないなら)取る必要はないと言われ、希望がかなわなかった、なんて話も耳にします。患者様と医師の考え方が違う典型的な例ですね。
また、私は良いものをとことん追求したい、“美意識過剰”と言ってもいいほどの美容オタクです。悩みに対して全ての方法・全ての手段を知り、さらには新しい知識をインプットし続ける必要性を感じています。そういった思いへ寄り添ってくれる医療、私が理想とする医療を行ってくれるドクターはいませんでした。ならば、私が患者様の悩みを真摯に受け止め、解決できる医師になる、そう決意したのです。
開業時の年齢は 30歳前半で、周囲からは「その若さで開業することへのリスクがあっただろうに!」と驚かれることもあります。ですが、私はリスクとはとらえていませんでした。私の志す医療ができないなら医師は続けられないと考えていたほどで、覚悟がありました。それをかなえるには時間を惜しまず努力を重ねることによる最短方法と、患者として通っているときから開業を頭に入れて歩んできました。なるべく多くの症例を経験するべく、休みの日も働いて、隙間時間も勉強。海外セミナーをオンラインで受けたり、たくさんの書籍も読破。一つしかか知らないとそれ以上にはなれないと考え、いろんな情報から吸収するように心がけてきました。
そして美容オタクで患者様ファーストな目線で自分なりに再構築してきました。
—あなたの強みは何ですか?
美容皮膚科医として、患者様にトータルに本物の美を提供したいと日々考えています。それにはまず、自らが本物の美を体現する必要があると感じ、自己鍛錬の機会として『ミセスジャパン(MRS.JAPAN)』(※)というコンテストに参加しました。2019 年には全国大会で優勝、世界大会で 7 部門受賞させていただき、2020 年の『ミセスジャパン』東京大会ではプロデューサーを務めました。大人になってから自己成長できる貴重な機会で、このときに磨いたトータルプロデュースの力、全体を見る能力が私の強みだと思います。『ミセスジャパン』では女性として輝く方法をさらに学ぶことができました。所作、マナー、ルール…全てが必要になりますし、人間性を磨く機会でもありましたね。いくら着飾ってコンテストの順位を高めても、話している内容が悪口では美しくありませんから。
ドクターの中には、外見なんて関係ないよ!という方もいますし、私ももちろん外見だけ磨いて内面が伴っていないことはアンバランスだと感じます。インスタライブでも発信していますが、ポジティブな考え方や逆に嫉妬などネガティブな感情への向き合い方など、女性としての生き方もしっかり伝えていきたいですね。外見/内面、どちらもバランスが取れた上で、美しさが培われると考えています。
また、美容業界も玉石混合。例えば、脱毛だと毛を全部処理し切らないだとか、シミを全て取り切らないだとか、なるべく多く通って多くのお金を落としてもらうようにする悪しき習慣も耳にします。しかも、いい結果を出すことに重きを置いていないという噂も耳にします。
しかし私は最低限必要な回数で効果があるようにと治療を進めています。効果の高い治療はリスクもありますが、経験を積み、常に新しい知識へとアップデートしているため、そのリスクを最小限にして安心いただけるアフターに自信を持っています。ダウンタイムもなるべく短くできるようにと努め、不要な治療などははっきり必要ないと伝えています。
来院いただくきっかけはインスタグラムもありますが、今一番多いのは口コミでいらしていただく方ですね。他院で回数を重ねても消えなかった悩みが短期間で解決すると、皆さん本当に喜んでくださって! 周囲の方々にもお話してもらえるようで、口コミでの来院が非常に多いですね。治療を終えられた患者様から「先生と出会って人生が変わりました」と話していただいたこともあり、とても印象深くうれしいことでした。
※2016年にスタートしたコンテスト。ミセスの美と魅力は外見のみならず、それまでのライフスタイルやキャリア、教養など全てによって培われたものとして考え、審査対象は自らを形成するそれら全て。世界に通用するミセスには“女性としての自信”が必要だとし、大会をとおして“真に輝く女性”を目指す。
—あなたの使命とは何ですか?

自分の顔のコンプレックスや悩みに関係なく、開かれた心で生き生きとできる、そんな方々のお手伝いをすることです。「ニキビが増えて顔は見たくない」、「クマがあるからメイクを分厚くしなくちゃ」とか、マイナスな感情に支配されるぐらいなら嫌なところを治療し、自分の特技=仕事や子育てが好きなど、そういうことに専念してポジティブに生きる方を増やしていきたいですね。
人間、どうしてもマイナスな気持ちに傾く時もあるかもしれませんが、それによって人の足を引っ張るだとか、引っ張られて仕返しするだとかは本人の不幸な心に拍車がかかると思います。そう思う気持ちを癒してポジティブに人生を楽しめる女性を増やしていきたいです。ポジティブに“倍返し”ですよ。
私自身、思ってもみないことや悲しい出来事があれば衝撃は受けますが、それをどうやって解決するか冷静に考える方向に思考が向きます。客観的に物事をとらえようとしているんだと思います。
—最後にあなたのこれからの夢を聞かせてください。
夢はたくさんありますが、まずは明るい女性を 1 人でも多く増やすことです。カウンセリングや治療を通してはもちろんですが、それ以外でも。よくインスタライブを配信していますが、フォロワーの方から私の姿を見るだけで心が癒されると言ってもらえることもあって。コロナで不安な時期ではありますが、少しはパワーを与えることができているのかなとうれしくなりますね。
4 月にオープンしたばかりの 2 店舗目・THE ROPPONGI CLINIC 恵比寿院は、ビル 1 棟まるまるがクリニックとなっています。地上 4 階・地下 2 階で、規模の大きさは日本でトップを争う美容皮膚科ではないでしょうか。そもそも美容医療は、誰にもバレることなくこっそり通うことが常識でした。が、恵比寿院はビル 1 棟まるまるなので、入って行くだけで目的が周囲にもわかることになります。当院へ行くことがステイタスになるような意識へと変えられればと思い、お城のように上質な造りで堂々と通いたくなるクリニックを目指しています。
医療や介護の現場などは、学生時代から触れる機会がありましたが、病気で弱っている人を社会全体で支えないといけないと感じました。
どの仕事であれ、単に仕事として、自分が生きていくためだけに働いて、時間の対価を貰うということではなく、その先にさらに周りの人を支え、社会に還元できるまでの力を付けられればと思いますね。自分が生きていくのに必死な人は他の人を救うことは難しいでしょう。私は、周囲の人々を支えられるほど大きな存在に成長していきたいという、夢に向かって頑張りたいです。
HP
https://the-roppongi-clinic.com
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